2005年09月12日

第3回 ホリスター将軍のコレクション DEAD WEIGHT

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刑事コロンボ ファースト・シーズン

ホリスター将軍のコレクション 
DEAD WEIGHT

日本放送 72年9月

脚本・・・ジョン・T・デュガン
監督・・・ジャック・スマイト
ゲスト・・・エディ・アルバート



今回の親戚
☆いっぱしの釣り師のコロンボの兄
☆刑事と再婚して子供が6人いる姪のマリリン

ストーリー
海辺の邸宅に住んでいる退役軍人のホリスター将軍(エディ・アルバート)は今は建設会社を経営して海軍と取引していました。彼は軍の補給係のダットン大佐と組んで架空の経費を計上して密かに軍の金を横領していたのです。ところが、ある日いきなりダットンがホリスター邸を訪れて特別監査が行われることを報告します。不正が発覚するのを恐れたダットンは海外に逃亡しようとしますが、そんな弱腰のダットンに生きていられては危険だと判断したホリスターは、なんと自宅でダットンを射殺。
その一部始終を海上のボートから見ていたヘレンは警察に連絡します。そんないきさつで刑事コロンボが登場。
彼女の通報でコロンボはホリスター邸を訪れますが証拠は何もないのです。ホリスターは目撃者のヘレンをつきとめると、さかんに彼女との接触を試みてデート?を重ねてヘレンを味方にしようとします。その態度に騙された彼女は殺人事件の通報を否定するようになってしまいます。
しかし、やがてダットンの死体が海から上がり、凶器がホリスター将軍の愛用のコルト45だとわかると、コロンボがそこのところをしつこく追求します。ホリスターは「銃はなくした」と言い張りますがプライドが高く自分マニア?の将軍がかつての栄光の象徴であるお気に入りの銃をなくすはずがない・・・。ホリスターの銃、つまり凶器を探し出せば、この事件は解決すると思ったコロンボでしたが。さて、それは、いったいどこにあるのでしょうか?

感想
多くのコロンボ・ファンの間で、ちょっと評価の低いこの作品は確かに地味で物足りない感じがします。女の私としては犯人のホリスター将軍が目撃者のヘレンに近づいて自分の恋人にして事件をうやむやにしようとするところがイヤですね(笑)
第一ホリスターは、それほど女にモテそうな男に見えない。ちょっと不幸体質のヘレン嬢は、優しい言葉にフラッと来たのかしら?それがウソでも嬉しかったのね。
それに重要な凶器の選択では、いくらホリスターの愛用の銃だと言っても45口径では現場に証拠が残ってしまうそうで、そのへんも、ちょっと納得できないですね。でも相変わらずコロンボと犯人の駆け引きは面白いです。今回もとっても偉いホリスター将軍にしつこくつきまとい将軍の船に乗せてもらうシーンがあります。パイロット版(死者の身代金)でセスナに乗せられたコロンボが今度は船に挑戦です。コロンボってコロンブスの子孫!らしいのですが、劣性遺伝した?!コロンボは思い切り船酔いしてしまうのです(笑)またコロンボの大好物のチリを食べさせてくれる「バーニーの店」も再登場するんですが前の店とはまったく違ってて、すごくちっちゃくなってるんです。オヤジさんは同じ役者だったので一安心ですが。で、今回の事件は、このバーニーが見せてくれた戦争の思い出の品が解決のヒントになっているんですよね。さて今回、吹き替え陣は、とっても興味深い人達です。まずホリスター役のエディ・アルバートは久松保夫さん。この方、あの有名な「スター・トレック」のミスター・スポックの声をやっていた方でホント声だけ聞いていると、まるで刑事コロンボにミスター・スポックが出ているみたいです。ヘレンの母親役の声は高橋和枝さんで、サザエさんのカツオ君でお馴染みですよね。ラストでコロンボがヘレン嬢を慰めるシーンがあるんですが、やはり彼は優しいイイ男。間違いない!

2005年09月11日

第2回 指輪の爪あと

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刑事コロンボ ファースト・シーズン
第2回
指輪の爪あと


日本放送 73年1月

脚本・・・リチャード・レビンソン&ウイリアム・リンク
監督・・・バーナード・コワルスキー
ゲスト・・・ロバート・カルプ

実は刑事コロンボ・シリーズの一番最初に撮影されたのが、この「指輪の爪あと」だったそうですが、なぜか第2回目の放送になりました。


今回の親戚
☆海岸に引越したがっている義理の妹 
☆コンタクトレンズをしょっちゅう落っことす姪。 

ストーリー
大手探偵社を経営するブリマー(ロバート・カルプ)は大物財界人で新聞王のケニカットに依頼されて夫人の浮気を調査していました。確かにケニカット夫人は浮気をしていて証拠もつかんでいたのもかかわらずブリマーはケニカットに「夫人は潔白」とのウソの報告をします。安心したケニカットでしたがブリマーの狙いは別にあって、実は夫人の弱みにつけこんで彼女に夫の言動、つまり次の州知事選挙の支持候補の情報を教えてほしいと要求します。
その晩、ケニカット夫人は一人でブリマーの自宅を訪れ、彼の要求をきっぱり断ったうえ、このことを夫に話すと言い出します。逆上したブリマーは夫人を殴り、運悪く彼女はガラスのテーブルに頭を打ち付けて死んでしまいます。
本当にとっさのことで、まるで計画的な犯罪ではありませんでしたが、ブリマーは物取りの犯行に見せかけるために偽装工作をして何食わぬ顔をして仕事に没頭していました。そして死体発見と同時に刑事コロンボが現れて、その執拗な捜査につきあわされることになります。新聞王の夫人の殺人事件で世間は大騒ぎになり捜査の遅れにいらだっていたケニカットは、なんと知り合いのブリマーに事件の捜査の協力を要請し、妙な具合でコロンボとブリマーの合同捜査になってしまいます。これにはブリマーも、しめしめと思ったはずです。これで自分の思ったとうりの展開になり物取りの線で進めていけば一件落着するとふんでいたのです。
しかしコロンボも夫人の浮気相手を突き止めて、これは何かあるとピンときました。しかも夫人の死体の顔に変なキズがあったのはなぜなんだろうか?夫人が使っていたコンタクトレンズの行方は?ブリマーをアヤシイとにらんでいたコロンボはお得意の罠をしかけます。はたして頭脳明晰は犯人ブリマーは、その罠にはまるのでしょうか?

感想
ロバート・カルプはTVドラマ「アイ・スパイ」に出演していた人で、自他共に認めるガンマニアだそうです。そういえば、このドラマがいきなり彼の発砲シーンで始まるのは腕前をご披露したかったのかな(笑)クールでスマートな感じが良かったです。風采の上がらないコロンボとは、またまた好対照でした。彼も、この後何回かコロンボに出ていますが、私的にも最も刑事コロンボにピッタリな俳優さんの一人だと思います。吹き替えは梅野泰靖さんで時代劇などで好演されていた俳優さん。これがまた、上手い!特にやる気なさそうにコロンボを軽くあしらう所などは、惚れ惚れします(笑)大物ケニカット役はステキな眼差しのレイ・ミランドが扮して、誰が見ても納得の存在感でした。そして、ついにコロンボの愛車59年型プジョーが本格的にデビューして、いきなり白バイのお巡りさんにテールランプが切れてますよ!と怒られてしまいます。この時期、だいぶコロンボのイメージがはっきりしてきてコートにもシワがより、親戚の話も出てきたりします。ゴルフをするシーンではスカッとカッコ良く打ちっぱなし、あんがい運動神経が良いんじゃないの?と思わせてくれます。最後のケニカットとのシーンではコロンボの子供時代の話も聞けます。コロンボは、いたずらっ子で、それが今回の事件解決にもつながっていると・・・。今回の作品は映像的には、う〜ん、ちょっと懲りすぎな所もあり、インテリの犯人が簡単に落ちるのが不思議な所もあり、なのですが後のコロンボのパターンというか彼らしさが良く出ているので見所はタップリです。ちなみに「うちのカミさん」はまだ定着しておらず、家内、女房などと色々バリエーションにとんでいます。
posted by まほ at 10:06| Comment(4) | TrackBack(1) | 第2回 指輪の爪あと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月09日

第1回 構想の死角

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刑事コロンボ ファースト・シーズン
構想の死角
・・・日本放送 72年11月

脚本・・・スティーブン・ボチコ
監督・・・スティーブン・スピルバーグ
ゲスト・・・ジャック・キャシディ

パイロット版も大好評だった刑事コロンボは、めでたくシリーズ化されまして、この「構想の死角」が記念すべき第1弾の作品となりました。


 

ストーリー
ジム・フェリスとケン・フランクリン(ジャック・キャシディ)の2人はコンビでミステリー小説を発表してベストセラー作家として地位も名声も手にしていました。しかし書いているのはフェリスのほうで、フランクリンは一行も書かずにマスコミに顔を出し、もっぱら宣伝活動のみを担当していました。ある日フランクリンはフェリスからコンビを解消したいと言われてしまいます。まったく小説の書けないフランクリンはフェリスの殺害計画を立てて、お互いに掛けてあっていた生命保険を手に入れることにしました。
フランクリンはフェリスを別荘に連れ出し、そこから彼の妻に「今オフィスにいて、まだ帰れない」と電話させて、その最中にフェリスを射殺してしまいます。つまりフェリスはオフィスで殺されて、フランクリンは別荘にいたわけだから2人には接点はない、とフェリスの妻も警察も、そう思うだろうと考えて、見事な完全犯罪をやり遂げたと安心していたのですが、そんなフランクリンの前に刑事コロンボが59年型のプジョーに乗って現れるのです。彼はまずフェリス宅で奥さんに話を聞き、コンビの2人が上手くいっていないことを知り、フランクリンを疑います。本当に別荘へは一人で行ったのか、相棒の死にも、それほど動揺していないのはナゼか、などなど、お約束のしつこい捜査を開始します。そんな時、フランクリンは知り合いの食料品店の女主人にゆすられます「あの日、フランクリンとフェリスが一緒にいるのを見たわ」と。焦ったフランクリンは、その女も殺害してしまいます。その手口は行き当たりばったりで最初の完全犯罪からは程遠いものでした。
2つの殺人事件は、どう考えても前者がフェリス、後者はフランクリンの考えだとふんだコロンボは、そう言ってフランクリンに迫るのですが・・・。

感想
まず、なんと言っても監督が若き日のスティーブン・スピルバーグであることにビックリします。スリルとサスペンスタッチの映像が見ものです。全ての刑事コロンボの中でも一番ミステリーらしいミステリー作品かも知れません。ゲストスターのジヤック・キャシディも、まさに適役で彼のなんともいえない(殺人犯なのに)エレガントな感じはコロンボの風采の上がらな感じと好対照で、ジャック・キャシディはこの後も何回か犯人役で刑事コロンボに出演しています。吹き替えは田口計さんで、これがまた最高です。輪郭が似ている?こともあるかと思いますが、まさにピッタリです。私の一番お気に入りのシーンはコロンボがフェリス宅で奥さんにオムレツを作ってあげるところ!チーズとタマネギ入りのやつで、すごく手際よく準備するんです、が完成品は出てこない!残念だな〜(笑)それと最も興味深いところは、まだ「うちのカミさん」とは言ってないんです。「女房」って言っている。これは翻訳された方が違うのでしょうね。とにかくコロンボ史上、最高傑作とも言われている本作品はまさにファースト・シーズンの開幕にふさわしい素晴らしい出来栄えとなったわけです。
ちなみに、ジャック・キャシディさんはパートリッジ・ファミリーでおなじみのデビッド・キャシディさん&美形アイドルのショーン・キャシディさんの本当のパパなのだ!
posted by まほ at 07:45| Comment(4) | TrackBack(2) | 第1回 構想の死角 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月08日

死者の身代金

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前回、書きました刑事コロンボ「殺人処方箋」は単発TVムービーで放送されて大好評。関係者各位も、これはイケると本気モードに突入してパイロット版の制作に取りかかりました。思えば「殺人処方箋」は舞台劇をTVドラマ化したものでしたが、これからはマジにTVの映像ミステリーとして本格的にコロンボを始動させようということになったのです。
そして出来上がったのが「死者の身代金」です。
脚本ディーン・ハーグローブ、監督リチャード・アービング。ゲストスターはリー・グラント。ちなみにリーさんは女性です。吹き替えは山東昭子さんで、これがピッタリのキャスティング。賢くて、美しい、チャーミングな女性の雰囲気が良く合っていました。
やり手女性弁護士レスリー・ウイリアムズ(リー・グラント)は地位と名声を手に入れるためだけに弁護士の夫ポールと結婚します。しかし彼女の本性を知ったポールは離婚をせまるようになって、ある日帰宅したところをレスリーに殺されてしまいます。頭の切れるレスリーは全て計算ずみで、何事もなかったように夫の誘拐事件に見せかけて自分で作った脅迫状を自分宛に送りつけ、犯人たちに30万ドルの身代金を要求されたと偽装します。彼女の家にはFBIの捜査官が押しかけて大騒ぎになります。
そんなところへ市警察本部の連絡係りとして刑事コロンボさんがやって来ます。まだ殺人と決まったわけじゃないのですが何気なく紛れ込んでしまうコロンボさん。このレスリーさん、自家用セスナの操縦もするスーパー・ウーマンでして身代金の受け渡しも自分のセスナから30万ドル入りのバッグを投下して済ませてしまいます。でも本当はバッグはカラでお金はもちろんレスリーが持っています。
夫の死体が見つかってからはコロンボの出番です。夫ポールの先妻の子マーガレットという娘に協力してもらって、またまたコロンボが犯人に罠を仕掛けるのですが、これって普通なら引っかからないかも知れません。コロンボが犯人レスリーのことをとことん知り尽くしたから出来たこと。冷酷で金の為ならなんでもする彼女の性格が墓穴を掘ってしまうのです。
この難事件、運良くマーガレットという娘がいたことで解決できたのかも知れませんね〜。さて、今回の放送でコロンボの好きな食べ物や苦手なことがわかってきます。まず好きな食べ物はチリ(バーニーの店のやつ)で、これはほとんど毎日食べている様子。クラッカーを砕いて入れるのがお気に入り。
それと高い所と飛行機が苦手。今回レスリーさんの自家用セスナで一緒に飛ぶシーンがあるんですが、コロンボさん生きた心地がしなかったでしょうね。意地悪レスリーさんに操縦桿を渡されるんですから。で、操縦しちゃう、無免許で(笑)その後、感動して余韻にひたるコロンボさんはとても可愛かったです。初めて親戚の話も聞けます。イトコのラルフはカッコイイ奴で私とは月とスッポンなどど語ってくれます。これにしてもパイロット版で美人女優との対決とは思い切ったことをしたもんです。で、このパターン(犯人が女性)は、これ以後のコロンボに、けっこう出てきます。今回も犯人に対してしつこいことは、しつこいんですが頭の良い犯人との会話を楽しんでいるようなふうなのです。まぁ、イタリア系のコロンボさんは基本的に女性と子供には優しいんですよ。うん、うん、そこが彼のいいところ(笑)
posted by まほ at 08:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 死者の身代金 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月06日

殺人処方箋

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もしかして世界で一番有名かもしれない刑事、コロンボさんが初めてお目見えしたのは単発TVムービーが放送された72年のこと(アメリカでは68年)脚本リチャード・レビンソン&ウイリアム・リンク。監督リチャード・アービング。主演ピーター・フォーク。
題名は「殺人処方箋」でした。
これ以後の定番となる豪華ゲストスターはドラマ「バークにまかせろ」で人気があったジーン・バリー。吹き替えは若山玄蔵さん。素晴らしいお声です。
精神科医のフレミング(ジーン・バリー)は金目当てに結婚した妻がいましたが、愛人のジョーンという女優とも付き合っていました。それを妻に知られて離婚をせまられてしまいます。考えたあげく愛人のジョーンを共犯に引き込んで妻を殺すことを計画。それは見事に成功しフレミングは安堵していましたが、そこにご存知刑事コロンボが現れます。このドラマの画期的な所は最初に殺人が行われるのを視聴者に見せてしまうこと!主役のコロンボがはじめの30分は出てこないこと!
そして社会的地位も名誉もある裕福な人々の知的な完全犯罪を、うだつの上がらないオジサン刑事が解決するという、まさに胸がスカッとする結末なことです。
そうそう、一言付け加えますと、この時点でコロンボのトレードマークのレインコートもスーツも、まだシャキッとしています(衣装はピーター・フォークの自前!)ヘアースタイルも分け目クッキリで決してボサボサ頭じゃありません。ちなみにお馴染みの「うちのカミさんが・・・」とは言わず「うちの女房が・・・」と言っています。
さて、この事件コロンボはフレミングを疑っていますが、敵は精神科医。なかなか落とすのが難しい。しつこくつきまとい、フレミングにコロンボが精神分析を受けたりするシーンも出てきます。仕方なく共犯の女優ジョーンを追い詰めるという少し汚い手段に出てしまいます。彼女はフレミングの患者で精神的にモロいところがあり
ました。それにしても、です。この女優に対して、しつこく追求するコロンボさんは鬼のようです。かなりやり手の刑事の臭いがプンプンです。まぁ、お試し期間でもあったわけでコロンボ像を決めるために、あれこれと試行錯誤をしていたのかも知れませんが。そんな強行手段が功をそうして彼女の協力を得てフレミングをハメるのですが・・・。かなり凝った作りの本格的刑事ドラマでヒッチコック映画みたいなシーンもちらほら。ただそんな中でコロンボのピーター・フォークは普通じゃない刑事を演じています。吹き替えはもちろん小池朝雄さん。この声だけは他の誰かがやることは認めたくないほど私は大好きです。まだ初々しくて、こぎれいないでたちの刑事コロンボ。ウイリアム・リンク氏によれば「コロンボはピーター・フォーク自身」だそうで、それがきっと世界中の人々に愛されたコロンボの秘密のような気がします。
posted by まほ at 08:41| Comment(11) | TrackBack(0) | 殺人処方箋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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