2005年11月13日

第13回 溶ける糸

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セカンド・シーズン

刑事コロンボ

溶ける糸
A STITCH IN CRIME


日本放送 73年10月

脚本・・・シリル・ヘンドリックス
監督・・・ハイ・アバーバック
ゲスト・・・レナード・ニモイ






ストーリー
野望に燃える心臓外科医メイフィールド(レナード・ニモイ)は心臓外科の権威ハイデマン博士と新薬の研究をしていました。一刻も早くそれを完成させたいメイフィールドに対してハイデマン博士の態度は慎重でした。ある日ハイデマン博士が持病の心臓発作で入院したことを知ったメイフィールドは、博士の心臓の弁の手術をすることになります。ハイデマン博士を慕う看護婦のシャロンはメイフィールドが研究の成果を独り占めしたいのではないかと疑っていて、この手術で博士を殺害するおそれがあると心配していました。しかし手術は無事成功し、ホッとしたシャロンでしたが床に落ちていた糸を発見します。その糸は彼女が用意した縫合用の糸とは手触りが違っていました。何か糸に細工をしたのか、とメイフィールドに問いただしますが彼は否定。糸を作っている業者に電話をかけて専門家に確認してもらおうとしたシャロン。しかし駐車所で待ち伏せしていたメイフィールドは彼女を殺害し、麻薬中毒者に殺されたように偽装しました。シャロンの自宅を捜索したコロンボはメイフィールドが持ち込んだモルヒネのビンを発見しますが指紋はなく、ルームメイトに聞いてもシャロンが麻薬に関係しているなどとは聞いたこともないし、まして彼女が病院の麻薬を中毒者に横流ししていたことなど絶対にありえないと言うのでした。ひとつ気になることといえばハイデマン博士の手術が終わったとき手術は成功したのにシャロンはいらだっていた、という事実でした。彼女のメモから糸の専門家と会う約束をしていたということを知ったコロンボは、メイフィールドが糸に細工をしたと確信し、もしハイデマン博士が死んだら徹底的に解剖をして原因を突き止めるとメイフィールドを脅します。慌てたメイフィールドは、2度目の手術をするのですが・・・。

感想
この、溶ける糸は、そのタイトルが非常にインパクトがあります。刑事コロンボの邦題は、どれもみな印象深くて核心をついたものが多いんですが、特にこのタイトルは、そのものズバリなのです。そしてこの作品の犯人役メイフィールドは、なんとスタートレックのミスター・スポックでお馴染みのレナード・ニモイなのです!いつも冷静沈着、論理的で間違ったことをしない宇宙人の役で世界中で有名な彼を刑事コロンボでは腕利きの医者として登場させたのでした。なのでこのメイフィールド先生は、もうスポックそのもののキャラ設定になっています(笑)コロンボVSスポックの豪華な対決の図が見られる貴重なエピソードです。
で、もって吹き替えに一工夫したかったのかレナード・ニモイの声は天田俊明さん。かなりの2枚目声になってます。この天田さんの吹き替えも、ほとんど聞いたことがないのでNHKならではの思い切ったキャストです。看護婦のシャロン役はファースト・シーズンの、死の方程式に出ていたアン・フランシス。ハイデマン博士のウィル・ギアはTVドラマのおじいちゃん役で有名だった俳優さん。
そしてそして、今回のコロンボさんは違います。マジギレしてしまうのです!ハイデマン博士の2度目の手術のときには注射されるのも嫌いなコロンボがメイフィールドの手術ぶりをじっと見ていて手術が終わると同時に手術室に乗り込んで証拠を見つけようとしたりして、やたらと頑張る!おぉ〜コロンボさんカッコイイかも!
そんなコロンボの態度に冷静、沈着なスポック、いやメイフィールド先生も感情的になってキレてしまう!え〜どうなるの?と見ているほうはドキドキです。でも思いもよらない結末になりますので、どうぞ、お楽しみに。ファースト・シーズンの、2枚のドガの絵のラストに似ているな〜と思ったら同じ監督さんでした、やっぱり!
そうそうクシャミが出て止まらないコロンボがシャロンのルームメイトに教えてもらう「クシャミ治療法」ってのがちょっと面白かったのですが、私は実際にやったことはありません(笑)

posted by まほ at 08:51| Comment(4) | 第13回 溶ける糸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月04日

第12回 偶像のレクイエム

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セカンド・シーズン

刑事コロンボ
偶像のレクイエムREQUIEM FOR A FALLING STAR


日本放送 73年8月

脚本・・・ジャクソン・ギリス
監督・・・リチャード・クワイン
ゲスト・・・アン・バクスター



今回の親戚
Tクラブのバンドでバグパイプを吹いているおじさん
カミサンの留守に電話に出る義弟のジョージ


ストーリー
かつての映画スター、ノーラ(アン・バクスター)は今はTV界に転進。時々ドラマなどに出演して、かろうじて女優として生き残っていました。撮影所のオーナーだった夫は13年前に事故で死亡しており彼の残したスタジオ内の邸宅でノーラは暮らしていました。
ある日ノーラは秘書のジーンがコラムニストのジェリー・パークスと婚約したことを知りショックを受けます。このパークスは芸能界のゴシップばかりを書く男で、ノーラが以前、帳簿をごまかして多額の損失をスタジオ経営する会社側に押し付けたことも知っていました。それをネタに脅迫されたノーラは殺人を計画し、すばやく実行します。
その晩、パークスが新刊本のサイン会を行っているのを知ったノーラは彼の自宅まで行き、ガレージにガソリンをまいてパークスが帰ってくるのを待ち、彼の車が戻るのを確かめると火をつけます。車は爆発して燃えつき死体が発見されますが、それはパークスではなく秘書のジーンでした。
コロンボは犯人がパークスを狙ったものとして捜査し、ノーラを疑うようになっていましたが、例の多額の損失を出した問題はすでにオーナー側は知っており、ノーラにはパークスを殺害する動機がないことになってしまいます。
いつものようにマメにスタジオに通いつめていたコロンボは、たまたまノーラ宅のTVで彼女が出ている映画を見ていて、その中で男装しているノーラの姿を発見します。壁にかかっているノーラと夫の写真を見てピンときたコロンボは、この殺人事件はパークスではなく最初からジーンを狙ったのではないか、と思うようになります。でも動機がはっきりしない。ノーラの秘密は何なのか。金に困っているのに、この家を絶対に売りたがらないのはナゼなのか、ギリギリのところに賭けるコロンボでしたが・・・。

感想
アン・バクスターという女優さんは名作「イヴの総て」に出ていた人で、まさに往年の大スターです。今回のコロンボでも映画と同じキャラクターを演じているのが、とにかく一番の見所。そして、かつての大スターがTVに転進して地道に活動しているというのもアン・バクスター自身の現在とシンクロしているのですから、実に思い切った作品です。演じるほうの説得力が違う!見るほうも「う〜ん」とうなってしまい、妙に感動!(笑)ノーラに嫌われていてゴシップコラムを書くのが好きなパークス役はメル・ファーラー。吹き替えは小山田宗徳さん。小山田さんはパトリック・マクグーハンの吹き替えで有名な方。うんと2枚目路線の声なので、メル・ファーラーは合ってます。彼はオードリー・ヘップバーンのダンナさんだったそうで実生活では彼自身がゴシップメーカーとして有名だったらしい(笑)
今回はコロンボさん、大ファンのノーラ・チャンドラーという女優さんに会えて大喜び。わざわざカミサンに電話したりして大騒ぎでした。結局、電話に出たのは義弟のジョージでしたけど。彼女と2人でプジョーに乗るシーンもあってとても楽しそうでした。ビックリな事実なんですがハリウッドの有名な衣装デザイナーのイディス・ヘッドさんが特別出演している!ノーラがコロンボにネクタイをプレゼントするシーンで、ひょっこり出てきます。彼女のデスクには本物のオスカー像がいっぱい。さて、今回のエピソードは女性の犯人でしたが、これからのシリーズに向けての「女性犯人物」のさきがけと言える良い出来の作品だと思います。
以前にも、女性が犯人の作品がありました。パイロット版の、死者の身代金と、ファースト・シーズンの、もうひとつの鍵です。それらとは違って今回の犯人とコロンボの対決は、いわゆる今後の「定番」になっていく記念すべきエピソードでした。犯人の美女と、ムサいおじさんコロンボとの取り合わせが面白いことは確かです。ちなみに、この作品はユニバーサル・スタジオそのものが撮影現場だったそうで有名な場所が、あちこち出てくるとか。まさに本物だったんですよね〜!

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posted by まほ at 10:20| Comment(3) | 第12回 偶像のレクイエム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月31日

第11回 ロンドンの傘

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セカンド・シーズン


刑事コロンボ
ロンドンの傘 DAGGER OF MIND




日本放送 73年 7月

脚本・・・ジャクソン・ギリス
監督・・・リチャード・クワイン
ゲスト・・・リチャード・ベースハート、 オナー・ブラックマン



今回の親戚
ボーイスカウト(の派手な制服)が好きな弟


ストーリー
舞台はロンドンのある劇場。「マクベス」のリハーサルが行われていました。初日は明日です。主演のマクベス夫妻を演じるニック(リチャード・ベースハート)とリリー(オナー・ブラックマン)は落ち目の俳優夫婦です。今回の「マクベス」もリリーがサー・ロジャー・ハビシャムを色仕掛けでスポンサーにして実現させた公演でした。
夜、突然、楽屋を訪れたサー・ロジャーは2人のたくらみに気づいて激怒しリリーを売女呼ばわり。明日、幕のあく「マクベス」の公演を中止にしてやると叫びます。
ニックはサー・ロジャーを説得しようとしてもみ合い、慌てたリリーがクリームのビンを投げつけると、それがサー・ロジャーに当たって、運悪くサー・ロジャーは死んでしまいます。
サー・ロジャーが「誰にも見られずに楽屋まで来た」と言っていたのを信じたニックとリリーは死体をサー・ロジャーの屋敷まで運んで、彼が階段から足を滑らせて死んだように偽装しました。翌朝、死体が発見されます。そんな折、刑事コロンボが研修のためにはるばるスコットランドヤードまでやって来ていました。接待役のダーク刑事部長がサー・ロジャーの遠縁だったために、サー・ロジャーの大邸宅に同行することになります。地元の警察もダーク刑事部長も単なる事故で片付けようとしますがコロンボだけは疑問を持ちます。独自の調査?の結果ニックとリリーに疑いをもったコロンボでしたが、今回ばかりは手が出せません。サー・ロジャーがロウ人形館に展示される日、コロンボは、またまたワナを仕掛けます。ポイントは傘・・・。コロンボの異国の地での犯人逮捕はどうなるのでしょうか?

感想
この作品は刑事コロンボ初の海外ロケです。場所はロンドン。格調高いBGMが流れ、美しく撮影されたコロンボは、それだけでも見ごたえがあります。なんと撮影は「2001年宇宙の旅」のジョフリー・アンスワース担当だそうです。ゲストも豪華!まず、ニック役のリチャード・ベースハート。彼はフェリーニ監督の「道」でヴァイオリンを弾いていた人。吹き替えは高橋昌也さんで、高橋さんがTVドラマの吹き替えをやるのは非常にめずらしいです。リリー役のオナー・ブラックマンはボンドガールだったそうで、TVシリーズ「アベンジャーズ」のヒロインもやっていた女優さん。吹き替えはムーミンでお馴染みの岸田今日子さん。そういえば顔や雰囲気が何となく似ているような気がします。この吹き替えのコンビ、私は大当たりだと思うんですよね。舞台の緊張感のあるセリフ回しなど特に良かったです。
サー・ロジャーを演じたジョン・ウイリアムズも名優だし、ウィルフリッド・ハイド・ホワイトの執事タナー役は、これぞ英国!の古き良き伝統を感じさせてくれました。このおじいちゃん俳優は半世紀以上も活躍していた名バイプレイヤー。さて、今回のコロンボさん。空港でスーツケースが無くなったり観光気分で記念写真を撮ったりしているうちに、殺人事件に遭遇してしまいます。そのおかげで色々と英国を知ることもできたわけですが(笑)しかし捜査に興味はあっても直接かかわれないという、もどかしさがついて回るのです。ラストはコロンボの本領発揮なんですけどね。なぜか犯人に対しての扱いは英国のほうが厳しいようです。最後2人が連行されるシーンなどは、今までのコロンボでは、そこまでやらなかった。そのへんの結末も英国バージョンということかも知れません。色々と趣向をこらした展開が多いセカンド・シーズン。今回、プジョーもドッグも出てきませんが、旅行先ではしゃぐコロンボ、執事に会って感動するコロンボ、ロンドンの雨でずぶぬれになるコロンボ、などなどファンにとっては充分に楽しめます!この作品、2時間バージョンのエピソードの中でも、かなりの傑作だと思います。
posted by まほ at 08:40| Comment(12) | 第11回 ロンドンの傘 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月10日

第10回 アリバイのダイヤル

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セカンド・シーズン

刑事コロンボ
アリバイのダイヤル 
THE MOST CRUCIAL GAME



日本放送 73年6月

脚本・・・ジョン・T・デュガン
監督・・・ジェレミー・ケーゲン
ゲスト・・・ロバート・カルプ



今回の親戚
ハンガリー人と結婚した甥


ストーリー
ワーグナー・スポーツが所有するフットボールチーム「ロケッツ」のゼネラルマネージャー、ポール・ハンロン(ロバート・カルプ)は無能な2代目オーナーのエリックが、まるで経営に興味がないのを歯がゆく思っていました。そこでエリックの殺害して会社を我が物にしようと計画し、実行します。
ハンロンは「ロケッツ」の試合の日、試合を観戦中に専用ボックスから抜け出して用意していたアイスクリーム販売車でエリックの自宅に向かいます。途中、公衆電話からエリックに電話して彼がプールにいることを確認。試合中継のラジオをエリックに聞かせて自分はスタジアムにいると思わせます。エリックの自宅に着いたハンロンは氷の塊でエリックを撲殺。急いでスタジアムに戻りました。
エリックの死体が発見され、飛び込みを誤ったための事故死と警察では判断しましたが、コロンボだけは疑問を持ちます。エリックの父の代からの弁護士キャネルがポールの野心に気づいて敵対心を持っていることを知ったコロンボはハンロンを疑うようになります。なんとキャネルはハンロンの自宅とエリックの自宅の電話を盗聴していたのです。そして、その録音テープには殺害直前のハンロンとエリックの電話での会話も録音されており、これがハンロンがスタジアムにいたという決定的なアリバイになってしまいました。しかし、それはハンロンの巧妙なアリバイ作りの手口でした・・・。

感想
この作品を初めて見たとき、すごく衝撃的でした。プールで泳いでいる男を氷の塊で殺害する。凶器は溶けてなくなってしまう!まったく指紋も残らないし完璧な犯罪かも知れません。犯人ハンロン役がロバート・カルプ!この人、ファースト・シーズンの指輪の爪あとでも犯人役をやっていました。コロンボの犯人にピッタリの俳優さんだと思います。今回は「アイスクリーム売り」のコスプレ?が楽しそうでした。吹き替えは前回と同じ梅野泰靖さん。この方、本当に上手いのです。ほれぼれします・・・(笑)そして、またまたファースト・シーズンの死の方程式に出演していた「猿の惑星」組のジェームズ・グレゴリーがフットボールチームのマネージャー役で元気ハツラツな姿を見せて、あとピーター・フォークのお気に入り俳優、ヴァル・アヴェリーも盗聴屋?役で出てきます。彼は、いわゆる脇役なのですが、その存在感(特に顔・笑)で一度見たら忘れられないのです。これからのコロンボ・シリーズにも、ちょくちょく顔を出して「あ〜、また出てる!」てな具合でファンにとっては知り合いみたいな人ですね〜。でもって衝撃的な始まりかたに比べてラストは、イマイチ衝撃度が足らないような気がします。でもコロンボの長所「しつこさ」がよく現れていて、それが犯人を追い詰めるのですから、まぁ良し。それにしてもエリックと奥さんの関係が、ちょっとヘンなのが気になりました。お互いに理解がありすぎます!
今回は、けっこう難事件でした。なにしろ好物のチリを食べるのも忘れて事件に没頭しているんですから。ちなみにエリック・ワーグナー邸はファースト・シーズンの構想の死角でのケン・フランクリン邸と同じお屋敷だそうです。大きな玄関ドアが素晴らしいのです。

2005年10月04日

第9回 悪の温室

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セカンド・シーズン

刑事コロンボ

悪の温室
THE GREENHOUSE JUNGLE


日本放送 73年5月

脚本・・・ジョナサン・ラティマー
監督・・・ボリス・セイガル
ゲスト・・・レイ・ミランド

ストーリー
ジャービス・グッドウィン(レイ・ミランド)は甥のトニーから父親の遺産についての相談を受けます。父の死後、信託扱いになっている遺産を何とか自由に使いたいと言うトニーに対して、ジャービスはトニー自身の狂言誘拐を提案します。トニーの妻キャシーに脅迫状を送りつければ緊急事態として信託基金からお金を引き出せるのです。
ジャービスとトニーは早速、計画を実行し、まず2人で銃弾を打ち込んだトニーの車を崖から落とすと、それを警察が発見。次に脅迫状を送って、身代金の受け渡し場所を指示します。殺人事件の可能性もあるので刑事コロンボも捜査に参加。ジャービスは身代金を持って自分が指定した深夜の山道に車で行き、そこで待っていた変装したトニーに渡すと人質の安否も確認しないまま帰ってきてしまいます。その後、落ち合った2人は計画が成功したことを喜びますが、そこでジャービスははしゃぐトニーを殺害。
身代金の30万ドルは初めから独り占めしようとしていました。コロンボはトニーの妻キャシーに愛人がいることを知り、トニーがその男に手切れ金を払うために現金が必要だったこと、ジャービスの愛好している蘭の花には、ひどく金がかかることなどを知って、この誘拐事件はジャービスらの犯行だと確信します。トニーの車や遺体から見つかった32口径の弾。凶器にこだわったコロンボは新しい秘密兵器を使って、ジャービスの温室の捜査をするのですが。

感想
この作品は、めずらしいことに最初に殺人が行われません。コロンボ・セカンド・シーズンでは新たな工夫がたくさん見られるようになりました。この悪の温室は偽装誘拐から殺人事件へと展開していくエピソードなのです。ゲストはレイ・ミランド。以前にも指輪の爪あとにも出演していたベテラン俳優さんです。今回は犯人役での登場で「蘭の愛好家」という役でした。今までのコロンボの犯人たちはいつも忙しく、やり手で、お金持ちというのが定番でしたがこのジャービスという男はリタイアしていて一見、悠々自適に見える老人。そして甥の財産を狙っているというわけです。なので時間はたっぷりありますからコロンボとの対決もけっこうたっぷりあります。コロンボの奥さんが枯らしてしまったアフリカバイオレットを見事に蘇生させてくれたりして。
そして、今回はドッグに続いてコロンボの人間の!相棒が登場します。エリートのウィルソン刑事です。彼、真面目で最新の捜査についてもエキスパート。彼が来たおかげでコロンボは、余裕を持って仕事ができるようになります。細かくて面倒なところは彼にまかせて、ゆっくりチリも食べられます(笑)最後もウィルソン刑事がいたから解決したようなもんだし。ちなみにこの作品、吹き替えが小池さん版と2代目石田さん版と2つあるところもめずらしいのです。
日テレで放送する時に石田太郎さんで吹き替えを取り直したようで、現在CSTVでは石田版が放送されています。市販ビデオでは小池版が残っていますし、その他のキャストも違う方が吹き替えていたりするので(キャシーの愛人役の津嘉山正種さんは新、旧同じかも!)聞き比べてみるのも面白いと思います。

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2005年09月29日

第8回 黒のエチュード

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セカンド・シーズン
刑事コロンボ
黒のエチュード
ETUDE IN BLACK


日本放送 73年9月

脚本・・・スティーブン・ボチコ
監督・・・ニコラス・コラサント
ゲスト・・・ジョン・カサヴェテス



今回の親戚
コロンボの奥さんが犯人のファン!

ストーリー
南カリフォルニア交響楽団の指揮者アレックス・ベネディクト(ジョン・カサヴェテス)は楽団のピアニストのジェニファーと不倫関係にありました。彼女はアレックスに妻のジャニスと離婚するように迫ります。ジャニスの母は楽団の会長をしており、ジェニファーとの不倫がバレてジャニスと離婚することになればアレックスは追放され地位も名誉も失うことになってしまいます。そこでアレックスはジェニファーの殺害を計画。コンサートの当日、楽屋にこもっていると思わせて、こっそり抜け出した彼はジェニファーの家でピアノを弾いていた彼女の後頭部を殴って気絶させ、キッチンのガス栓を開いて自殺に見せかけるように偽装工作します。あらかじめタイプしておいた遺書も残しておきました。
コンサート終えたアレックスはジェニファーの自殺を知らされて彼女の家に行きますが、そこには捜査に来たコロンボ警部の姿が。犯行時にピアノの下に落としたカーネーションを素早く拾ってタキシードの襟につけたアレックスをコロンボは見逃しませんでした。このカーネーションはアレックスがコンサートの時に必ず見につけるものでした。
被害者のジェニファーの自殺に疑問を持ったコロンボは隣の家に住んでいる女の子オードリーの証言から恋愛関係のもつれではないかと確信し、楽団の若いトランペット奏者、そしてアレックスも怪しいのではないかと疑うようになります。ある日、動物病院のTVで事件当日のコンサートが再放送されているのを見たコロンボはアレックスの胸にカーネーションがないことに気づきます。しかし確かに現場で彼はカーネーションをつけていた。そこでコロンボはアレックスと妻ジャニスを呼び出し、カーネーションについて質問しますが、妻の答えは意外なものでした・・・。

感想
刑事コロンボのファースト・シーズンはパイルD−3の壁をもって終了となりました。7つのエピソードが放送され好評だったにもかかわらず、もう刑事コロンボはお終いなんて噂もあったそうです(笑)しかし、そんなことはなく約半年後には目出たくセカンド・シーズンの放送が開始になりました。注目のセカンド・シーズン第1弾が、この黒のエチュードです。この黒のエチュードは90分版と120分版の両方作られた唯一の作品だそうでNHKでは90分版が放送されましたが、後に日テレで放送されたのは120分版のほうでした。吹き替えも違っていて90分版のアレックス役は長谷川哲夫さん。120分版は阪脩さんです。
特に本作品はアレックス役のジョン・カサヴェテスとピーター・フォークが大の親友であることで実現したエピソードとして有名です。ストーリーはシンプルでストレートですが犯人とコロンボの駆け引きや楽しい会話?!のシーンが多くありファンには嬉しい限りです。このジョン・カサヴェテスは本業は監督さんで奥さんはジーナ・ローランズ。グロリアなどの映画で知られています。
そして、この作品でついにコロンボの愛犬が登場します!愛車プジョーと並ぶコロンボの相棒の犬はバセットハウンドで名前は「ドッグ」。池で溺れかけていた所をコロンボが助けたらしいのですが、この犬見るからに運動神経がなさそうです(笑)でも何故かなんとなく可愛いのです(爆)
そうそう、コロンボがピアノを弾くシーンもありますが、それは見てのお楽しみ。でもこの作品の成功はやはりアレックス役のジョン・カサヴェテスにつきるでしょう。タクトを振るシーンはカッコイイし、最後のシーンでは「それでは皆さん、チャオ!」と言って去って行くのですから。ヨン様に負けないくらいオバサマたちを虜にしそうです。
まずは好調にスタートしたセカンド・シーズン。葉巻、車、犬とコロンボのスタイルも確立されて、ますます面白くなってきました。
posted by まほ at 08:51| Comment(10) | 第8回 黒のエチュード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月27日

第7回 パイルD−3の壁

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ファースト・シーズン

刑事コロンボ
パイルD−3の壁
BLUEPRINT FOR MURDER



日本放送 73年2月

脚本・・・スティーブン・ボチコ
監督・・・ピーター・フォーク
ゲスト・・・パトリック・オニール



今回の親戚
義理の兄は二流の弁護士。手堅い人で親類中の誇り

ストーリー
建築家エリオット・マーカム(パトリック・オニール)は実業家のウイリアムソンの夫人、ジェニファーの出資により壮大な住宅都市プロジェクト「ウイリアムソン・シティ」の計画に取り組んでいました。しかし当のウイリアムソンは、それには反対しており工事現場に現れるとマーカムを罵倒し援助の打ち切りを持ち出します。その日マーカムはウイリアムソンの牧場で彼を待ち伏せて殺害し、馬小屋の中に隠しておきました。数日後ウイリアムソンの前妻のゴールディから警察に連絡があり「夫が失踪した」と騒ぎはじめます。仕方なくコロンボ警部の捜査開始となりますが、現ウイリアムソン夫人のジェニファーはまったく気にする様子もありません。ウイリアムソンが行方不明の場合は、その死が確認されなければジェニファーは夫の財産を自由に使うことができるのでマーカムにとっては、まことに好都合です。そんな時ウイリアムソンの車が空港で発見されましたが彼は見つからず、心臓の病気で予約を入れていた医者にも現れないということがわかりコロンボはマーカムがウイリアムソンを殺害していることを確信します。
マーカムは工事現場で仕事をしているので、その基礎工事のコンクリートを打つ段階で、そっと死体を埋めてかくしてしまえば自分の犯罪は永遠に闇に葬られるし、この「ウイリアムソン・シティ」も無事完成する、マーカムの計画にピンときたコロンボは、すでに工事の終わったパイルーD3を掘り出すことにするのですが、そこから過酷な戦いが始まってしまいます。

感想
この作品の監督は、なんとピーター・フォーク自身です!彼はシリーズ中、ぜひとも1本監督したかったそうです。この時点では刑事コロンボ・シリーズに続きがあるのかどうかは誰にもわからなかったそうですが、とにかく悔いを残さないような仕事をしたかったんでしょう。関係者側はちょっと意地悪をして、わざと手間のかかる脚本をまかせたらしくピーターの苦労は大変だったようです。なにしろ舞台が工事現場。実際に行われている作業などの騒音が激しくて段取りや、現場のエキストラなどの問題も山積みだったそうですがピーターはほとんど完璧にこなしたとか!スピルバーグ監督にアドバイスをしてもらったという話もあります(笑)
しかし、これ以降、自分で監督した作品は一つもないそうで、いかにハードだったかがわかります。そんな事情で彼のコロンボとしての演技がイマイチだったなどと言う意見もあるそうですが、この作品、私は好きなんです。ゲストのパトリック・オニールがハマリ役です。吹き替えが川辺久造さんなのも嬉しいです。川辺さんは時代劇の悪役でお馴染みですが吹き替えされているのはめずらしいです。ちなみにコロンボの犯人役の吹き替えは悪役の俳優さんがやたらと多く、いわゆる声優さんじゃない方もけっこういます。悪役は悪役で、というNHKならではの配役はナイスです。それからウイリアムソンを演じたフォレスト・タッカーも大物っぽい感じも良かったです。なにしろウイリアムソンは競走馬のオーナーでもありまして自分の牧場で調教させるような大金持ちなのです。ウエスタンハットをかぶり音楽はカントリー&ウエスタンのマニアという役どころでした。
コロンボがウイリアムソンの前妻ゴールディと仲良くなるところはピーター・フォークのお気に入りだったかも。チュウされちゃったり着替えに立ち会ったりと美味しいシーンが多かった気がします(笑)そして、この作品の最後にコロンボが葉巻を投げ捨てるのですが、これは見事なエンディングです。もしかしたら刑事コロンボは、これで終わってしまうかもとピーター・フォークは思っていたのでしょうか?しかし、そんな不安をよそに「刑事コロンボ」は大ヒットドラマになっていたのです!

2005年09月23日

第6回 死の方程式

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ファースト・シーズン

刑事コロンボ
死の方程式 SHORT FUSE


脚本・・・ジャクソン・ギリス
監督・・・エドワード・M・エイブロムス
ゲスト・・・ロディ・マクドウォール

日本放送 73年3月



今回の親戚
カメラに凝ってるカミさんの弟

ストーリー
科学者であり、弁護士の資格を持つスタンフォード化学工業の社長の息子ロジャー(ロディ・マクドウォール)は会社の金を使って遊びまわっていました。専務の肩書きをいいことに仕事もせず、ギャンブル、ドラッグなど悪さを繰り返していたのです。その上カメラ道楽もたいへんなものでした。ロジャーの父に代わって社長の座についた義理の叔父のバックナーは、そんなロジャーを快く思っていませんでした。悪事の数々をロジャーにつきつけ会社を追い出そうとしていたのです。それを知ったロジャーは叔父の殺害を計画。叔父の愛用の葉巻の箱に爆弾を仕掛けて、会議のため郊外の山荘に向かう車の中で確実に爆発するようにしておきました。それは簡単に成功して叔父と運転手の死体が見つかり刑事コロンボが捜査にかかります。殺人事件と決まったわけじゃありませんが、まぁ念のため。険しい山の中で見つかった車は黒こげで、これは何か爆発物が仕掛けられたのではないか、とコロンボはロジャーを疑い始めます。と、ここでコロンボの得意技が出てきます。どんなにしつこく捜査しても確かな証拠をつかむのが難しい場合、よくやる手なんですが。一件落着したと思って、自分が社長におさまったロジャーを呼び出し副社長のローガンとともにバックナーの山荘に向かうため、コロンボら3人はロープウエイに乗り込みます。足がすくんで目まいがしそうな高さのロープウエイの中で葉巻の箱を取り出し「これが無傷で見つかったんですよ、やはりあれは事故だったんですよねぇ〜」などど話始めます。ヤバイ、爆発すると思ったロジャーは、うろたえ狭いロープウエイの中で気も狂わんばかりです。しかし、これがワナ。その箱はコロンボが用意したやつでした。それを悟ったロジャーは「あんた、なかなかやるね・・・」と言ってしまうのでした。

感想
この作品、ちょっと評価が低いかも知れません。撮影当時、時間がなく、かなりの悪条件のもとで制作されたそうです。でも私はそれほど悪いエピソードとは思いません。ゲスト・スターが、けっこう豪華なのも嬉しいんですよね。
なんたってロディ・マクドウォールが出ているんですから。彼はあの「猿の惑星」でコーネリアスを演じていた役者さんなんです。彼の素顔が見られるだけでも良いじゃありませんか。吹き替えは野沢那智さんで、アラン・ドロンの声のイメージからは遠くて、これはピッタリって感じではありませんでしたが、ひょうひょうとした感じと笑い声はバッチリだったですね。あともう一人叔父のバックナー役のジェイムズ・グレゴリーも「猿の惑星」でアーサス将軍をやっていたそうで、思わぬ所での共演となりました。「禁断の惑星」に出ていたアン・フランシス嬢も社長の秘書&ロジャーの恋人役で出ています。二人が夜遊びでクラブ?に行くんですが、そこの音楽がと〜てもナイスなので、お聞き漏らしのないように(笑)彼女、結局ロジャーにとっての都合のいい女だっただけなんですけどね。舞台が化学工場ということもあって、どこかの、だだっ広い工場で撮影されていて工場内をゴーカートみたいな車で移動するんですが、そんな何気ないシーンでロジャーとコロンボが交わすオシャベリが楽しいんです。コロンボいわく「自分は化学が不得意で一番出来たテストが43点」とか色々と(笑)とにかくラストのロープウエイのシーンは初めて見た時は、こっちもドキドキで、まんまとコロンボに騙されました。この結末はかなり面白いし評価されても良いと思います。インパクトがあって盛り上がるんですよね。私的には、この作品はかなりオススメしたいです、本当に。
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2005年09月20日

第5回 もう一つの鍵

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ファースト・シーズン

刑事コロンボ
もう一つの鍵
LADY IN WAITING


日本放送 72年12月

脚本・・・スティーブン・ボチコ
監督・・・ノーマン・ロイド
ゲスト・・・スーザン・クラーク



今回の親戚(?)
コロンボは家族のごってりいる家で育ったらしい。

ストーリー
ベス・チャドウィック(スーザン・クラーク)は大手広告代理店の社長をしている実の兄のブライスが長年、自分を監視し押さえつけてきたことが、おもしろくありませんでした。
ブライスの会社の社員ピーターとの結婚にも反対された彼女は兄の殺害を計画します。まず、ベスは兄のキーホルダーから玄関の鍵を抜き取っておき、玄関の外灯の電球を切れたままにしておきました。彼女は「夜になって兄が帰ってきた時に鍵がないことに気づいて外灯もついていなかったら仕方なく、ベスの部屋の窓をたたいて中に入れてもらおうとするだろう」と考えたのです。その時に泥棒と間違えて兄を射殺してしまったと言えば万事上手くいくに違いないと思っていました。ところが兄のブライスは玄関の植木鉢にスペアキーを隠していて、自分で鍵を開けてベスの部屋にやってきます。驚いたベスは、兄を射殺して死体を窓際まで運び、ガラスを割って偽装工作をします。ちょうどその頃、恋人のピーターが彼女の家を訪れて、銃声や警報装置のベルの音を聞いてしまいます。通報を受けてコロンボ刑事が捜査を始めますが、彼は玄関に残された新聞の最終版を見たときからベスを疑うようになります。やがて開かれた査問会での結論でベスは無罪になり、彼女は兄に代わって会社の社長の座につき、強引でワンマンな経営を始めようとしますが、恋人のピーターとの関係が壊れそうになってしまいます。コロンボはピーターに、あの事件の夜のことを正確に思い出してくれと言い、わずかな時間のズレを知ることになるのですが・・・。

感想
これはまず、犯人役のベスが完全に主役のドラマです。コロンボの犯人に要求される「エレガントな犯人像」からは遠いかもしれませんが、虐げられてきた?女性のやむおえない殺人事件とも考えられ、彼女の事件前と事件後の劇的な変化を見られるのが、とても面白いのです。
しかし舞台は豪邸で、出てくるのはお金持ちの家族、結婚に反対されて兄を殺すという短絡的な行為はやはり同情の余地はないかも。駆け落ちでも何でもやろうと思えば出来るはずですよね。そして彼女は兄に代わって自分が社長になり、嫌っていた兄のようなワンマンなヤツになってしまったりするんです。世間知らずのお嬢さんが取り返しのつかないことをしちゃった・・・。でもこれって、かなりステレオタイプの女性像が頭にあるみたいだなぁ。女性はみんなエキセントリックで仕事もまかせられない、そして身勝手で、なんて思っているんでしょ?(笑)まぁ、ベスさんの当時流行のファッションやヘアースタイルを見れるのは楽しいです。
それに、あのレスリー・ニールセンが恋人のピーター役で出てきます。この人、良い人に見えます。いつも笑顔で、結婚に反対されてる理由がわからないなぁ〜。
コロンボの奢りで2人でドライブスルーみたいな所でハンバーガーを頼むんだけど、ちらっと見て彼は食べない(笑)コロンボはパクパク食べてるシーンが私は好き。
可愛いワンチャンも登場するんですが、その子はヨークシャーテリアでベスさんのお母さんの犬。名前はエンリコ。なぜかコロンボにしつこくほえます。そのお母さんは捜査中のコロンボを新しい召使!と間違えてタクシーにお金を払わせて荷物持ちをさせます!これが大笑い!
今回は犯人とコロンボの対決もほとんどないし、最後はまたまた女性に優しいところを見せるコロンボさん。それはそれで見所はあります。最後にひとつだけ(笑)このドラマの監督さんはヒッチコック映画の「逃走迷路」で自由の女神から落ちる役だったノーマン・ロイドです。そういえば少しヒッチコック・タッチのカメラワークなどがあったような気がします。

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posted by まほ at 10:02| Comment(5) | TrackBack(1) | 第5回 もう一つの鍵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月15日

第4回 二枚のドガの絵

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刑事コロンボ ファースト・シーズン

二枚のドガの絵
SUITABLE FOR FRAMING

日本放送 72年10月

脚本・・・ジャクソン・ギリス
監督・・・ハイ・アバーバック
ゲスト・・・ロス・マーチン



今回の親戚
☆西部劇の大ファンのカミサンの親父(馬が好きらしい)

ストーリー
ある晩、有名な美術評論家ディル・キングストン(ロス・マーチン)は、お金持ちで絵画収集家として知られる叔父のマシューズ宅を訪れ、1人でピアノを弾いていたマシューズを射殺します。キングストンは死体に電気毛布をかけ部屋を荒らして泥棒のしわざに見せかけるために壁にかけてあった2枚のドガのパステル画を盗みます。このドガの絵は、叔父のマシューズ・コレクションと呼ばれる所有絵画の中でも高価な物でした。そこへ共犯者の画学生トレーシーが現れます。キングストンは彼女に頃合いを見計らって電気毛布を片付けて裏口から逃げるように指示し、その時に巡回してくるガードマンに銃声を聞かせるように言います。その間にキングストンは知り合いの画家のパーティに出席してアリバイ作りをしていました。トレーシーが2枚のドガを持って逃げた後、ガードマンがマシューズを発見し刑事コロンボの登場となります。膨大なマシューズ・コレクションを眺めているとキングストンがやって来て盗まれたのがドガの絵だということがわかり、コロンボは今夜の泥棒がなぜドガの絵を持ち去ったのか?これは素人の犯行ではなく絵画の知識のある者が犯人ではないのか?とキングストンを疑うようになります。
数日後、キングストンは密かにトレーシーと会ってドガの絵と拳銃を回収し、さらに彼女を殺害してしまいます。その晩遅く、自宅に帰ったキングストンはコロンボに会ってしまいますが、その時は何事もなくコロンボも素直に帰り、これで全て上手くいったとキングストンは安心します。
さて、マシューズにはエドナという先妻がおり遺言では遺産の絵画はエドナが相続するということでした。数週間前にその事を知っていたと言うキングストン。自分が疑われているのを知っている彼はエドナを犯人に仕立てようとして拳銃が彼女の自宅付近で見つかるようにしむけ最終的に彼女の家を家宅捜索させようとします。コロンボの目の前で盗まれたドガの絵がエドナの自宅で見つかり、キングストンは余裕でエドナを罵倒します。しかしコロンボにぬかりはありません。キングストンが犯人に違いない誰にもわからないような決定的な証拠があったのです、そのトリック、それは・・・。

感想
ファンの間でも傑作と言われている2枚のドガの絵。まず、ゲストのキングストン役のロス・マーチンが素晴らしいです。特に顔!コロンボの犯人の中でも最も「憎たらしい顔」なのです。その上、凶悪です。叔父さんを射殺し、共犯者の女性も殺してしまいます。彼女はキングストンを好きだったみたいで完全に利用されただけでした。彼の吹き替えが西沢利明さんで、これがまたピッタシ!西沢さんは時代劇の悪役として有名な俳優さんで、ちょっとキレた浪人や辻斬り大好きなお殿様役などが多いんですが細身でクールな感じが私は大好き!この憎たらしい犯人の声も上手かったです。マシューズの先妻役でキム・ハンターが出ていますが彼女は映画「猿の惑星」のジーラ博士をやっていた人です。今回のコロンボでは、もちろん素顔が見れます(笑)相変わらず、しつこくて地道な捜査をするコロンボは殺されたトレーシーの下宿を訪れて管理人のオバサンに色々話しを聞こうとするのですが、そんなことは知ったこっちゃないオバサンは、トレーシーと恋人の写真を見せてあげるからと言いつつ自分の身内の話で一人盛り上がってコロンボをウンザリさせます(笑)そうそう、画家のアトリエを訪ねてコロンボがヌードモデルにドギマギするところも面白かったですね。とにかく、この作品のラストは鳥肌モノです。まだご覧になっていない方のために秘密にしておきたいです。事件解決で、即エンディングになるのもカッコイイんですよね。聞くところによると、この2枚のドガの絵の脚本は「結末から先に作られた」と言われていますが、それってホント納得です!

from ちゃぶ通146
posted by まほ at 09:45| Comment(6) | TrackBack(7) | 第4回 二枚のドガの絵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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