2007年04月08日

第31回 ハッサン・サラーの反逆

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

ハッサン・サラーの反逆

A CASE OF IMMUNITY


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日本放送 76年12月

脚本・・・ルー・シャウ
監督・・・テッド・ポスト
ゲスト・・・ヘクター・エリゾンド



今回の親戚

タキシードを借してくれた義弟(ジョージか?)



ストーリー

ロサンゼルスにあるスワリ国総領事館の総領事代理ハッサン・サラー(ヘクター・エリゾンド)は若き国王カマルが西洋諸国とのオープンな交流を望んでいることを快く思っていませんでした。カマル国王がアメリカを訪問する前日、カマルを支持する若者たちを不快に思っていたサラーは連日、門の前でデモをしている彼らを犯人にするために領事館内での爆発事件を起こします。サラーは部下のハビーブ(サル・ミネオ)と共謀して警備隊長のユセフを自室に呼び出し殺害しアリバイを作るためにロス警察に向かいます。そこで明日到着するカマル国王の警護の打ち合わせをしていたサラーにユセフを装ったハビーブから電話がかかります。その後ハビーブは予定どうりに金庫を爆破し車で逃走しました。ロス警察での警護の打ち合わせには偶然にもコロンボが来ておりサラーと挨拶をかわします。警察幹部の前でサラーは完璧なアリバイを作ったのでした。
ユセフ殺しの捜査が始まりコロンボも領事館に入ります。調べれば調べるほど不審な点が数多くあってまずベテランの警備隊長が銃も抜かずに不用意に後ろから殴打されていること、金庫を爆破して書類を出し燃やしたはずなのに、その燃えかすの上に爆発時に落ちてきた天井のしっくいやホコリがつもっていたこと、ユセフが3時のコーヒーを一口も飲んでいなかったことなどから殺人事件が起こった時にはまだサラーが領事館内にいたのではないか、とコロンボは疑うようになるのでした。事件の当日もデモをしていた学生の証言から車で逃げた共犯はハビーブだとわかり行方を捜していたコロンボでしたが、密かにサラーはハビーブを呼び出し車の事故に見せかけて殺害してしまいます。ハビーブの遺体が発見されパスポートや札束と一緒に壊れたメガネが見つかりました。遺体はメガネをかけていましたが調べてみるとコンタクトもしていたことがわかりました。これは殺人事件だと言うコロンボ。ハビーブが殺された時間のサラーは自室にいたと言っていますが彼の車の走行距離が増えているのはおかしい。コロンボは犯人はサラーだと確信したものの「外交官特権」なるものがあって部外者は手が出せない。しかもサラーはコロンボの上司に圧力をかけてきてこれ以上、捜査することやまして逮捕することなどは国家間の問題になってしまうので不可能です。コロンボはどうするのか?
これが最後とばかりに領事館を訪れたコロンボ。サラーに謝罪をするかに見えましたが超強力なワナを仕掛けます。逮捕されないと知ったサラーは事件のことをほのめかし「君は良くやった」などと言ってハマキやお茶を勧めます。と、そこに現われたのは帰国したはずのカマル国王!ドアの外で二人の会話を聞いていたのでした・・・。




感想

この、ハッサン・サラーの反逆はコロンボ史上初めてのシチュエーション。コロンボさんと異国のサラーさんとの対決です。舞台は領事館です。スワリ国総領事館の総領事代理、と言えば超大物で国内外で権力を持っているすごいお方。このスワリ国というのは服装から判断するとアラブ系の国であることは明白できっと大金持ちで、戒律が厳しいお国柄なのでしょう。ハッサン・サラーは伝統的な考え方の持ち主で今のカマル国王のやり方が気にいらないようなのですが、それにしても同胞を殺すのはいけません!
まして国王がやって来る時期に、そんなことはやるべきじゃない。いったいどんなメリットがあるのか私にはわかりません。国王支持の過激派をこらしめたって効果はないと思うんです。それで国王の地位があやうくなるのを狙ったのか?そのへんの動機が今ひとつわかりかねます。それはさておき、お話は良く出来の1本です。難攻不落のハッサン・サラーをどうやって逮捕、および自白させるのかが一番の見所でした。でも仕事熱心なコロンボさんのことですから、けしてひるんだりしません。いつもどうりしつっこくサラーさんにつきまといます。ちょくちょく領事館にやって来ては独自の捜査をするのです。
呼ばれてもいないパーティにまで顔を出して、激怒したサラーさんに強制退去を命じられる(笑)ラストは「私、クビになっちゃいます」とサラーさんに泣きつきます。そんなコロンボさんに騙されて領事館に入れたサラーさん、運のつきです。二人で事件について語るうちに逮捕されないとわかってるサラーさんはペラペラと余計なことをしゃべってしまいます。そしたら国王が現われて〜、残念〜!いや、とにかくラストは痛快です。こんな権力者を逮捕したというエピソードは他にはありません。
さて、そんな大物ハッサン・サラーを演じたのがヘクター・エリゾンド1936年生まれの彼は当時39歳。貫禄があります。そしてアラブの民族衣装が良く似合います。今でもご活躍で現在公開中の「プリティ・プリンセス2」にもご出演だそうです。「プリティ・ウーマン」にも出ていたそうです。TVドラマでは近年「シカゴホープ」にも出ていました。吹き替えは井上孝雄さん。最高です。大好き。ちなみに「シカゴホープ」の時は愛川キンキンが吹き替えてたような気がします。ヘクター・エリゾンドって人は色んな人種を演じ分けるのがお得意らしく、このサラー役もかなり板について上手いです。今回なんと言っても面白いのは「異国人」の間で働くコロンボさんの姿です。マナーもなにも気にしない彼は調理室にズカズカと入っていく(王様の料理を作っている最中です!)そして料理をご馳走になる!気取らないオバサン体質が、かえって憎めないんですよね。平気でサラーさんの衣装をふんずけたり貴重な歴史的お宝を落としそうになったり、とドリフのコントも真っ青の見所が一杯なのです。



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