2007年10月09日

第38回 殺しの序曲

シックス・シーズン

刑事コロンボ

殺しの序曲

THE BYE−BYE SKY HIGH I・Q・MURDER CASE


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日本放送 78年5月

脚本・・・ロバート・マルコム・ヤング
監督・・・サム・ワナメイカー
ゲスト・・・セオドア・バイケル


今回の親戚

会計士志願の甥


今回のカミサン

クロスワードパズルの天才


ストーリー

会計事務所ブラント&ヘイスティングスを経営するオリバー・ブラント(セオドア・バイケル)は共同経営者バーティ・ヘイスティングスと学生時代からの親友でした。二人はともに知能指数が高く世界中のトップの2%の者しか入ることができない天才クラブ「シグマ協会」の会員でした。長い間、顧客の金を勝手に横領していたブラントは、その事実をバーティに知られてしまいます。怒りを抑えきれないバーティは、ついに訴える覚悟を決めたと言ってブラントにせまります。追い詰められたブラントはバーティの殺害を計画しました。シグマ協会で会合が行われていた、ある晩ブラントは密かに2階の書斎に忍び込み、そこにあるステレオ装置と自分で持ち込んだ電線や爆竹、傘などを使ってアリバイトリックの準備を行なってから、遅れたふりをして会合後のシグマ協会に出席。バーティを2階に誘い出すとサイレンサーつきの銃で彼を2発撃って殺害します。先ほどセットしていたアリバイトリックの装置を作動させるためにレコードをかけてから仲間のいる1階に戻りました。
数分後、2階で銃声が響きわたり続いて何かが倒れる音がして、さらに銃声が聞こえました。
慌てて2階に駆け上がるシグマ協会員たちでしたが、発見されたバーティはすでに死んでいました。コロンボ以下警察関係者がシグマ協会に入り捜査が始まります。バーティの親友であったブラントやシグマ協会の天才たちに事件のことを聞いて回るコロンボ。そこで浮かび上がってきた疑問は犯人がなぜ殺害現場からすぐに立ち去らなかったのか、1発目のあとバーティは倒れたにもかかわらず2発目の銃弾の弾道に違いが見られないのはどうしてなのか。ブラント&ヘイスティングス社の秘書ジョージの証言などからブラントの不正に気づいたコロンボは、これが殺人の動機に違いないと思います。ある嵐の夜、シグマ協会にブラントを呼び出したコロンボは以前ブラントに出された「金貨の問題」を解き「バーティ殺害事件」のトリックについても、すらすらと説明するのでした・・・。



感想

こ非常に短かったシックス・シーズン。刑事コロンボは、もう終わるのではないかという雰囲気の中で制作された、殺しの序曲はゲストスター、セオドア・バイケルの存在感が光る名作だと思います。
彼は映画出演多数、歌手、ギタリストとしても有名な俳優さんでコロンボ・シリーズの中でも一番の体格の良さを誇ります(笑)吹き替えは田中明夫さんで、これがピッタリでした。いつもは時代劇などで悪徳商人の越後屋みたいな役が多い田中さん。今回は天才の役でしたが、さすがの名演でしたね〜!
舞台は天才が集う「シグマ協会」でコロンボさんの周りは頭の良い人がいっぱいいて、タイヘンです。14歳の天才少女キャロラインなどもいて犯人探しは簡単だろうと期待していたのに、意外や意外!彼ら天才さんたちの推理は少々マヌケな所があり、それに対していちいち気をつかわなきゃならないコロンボさん。それでも結局いつものように怪しいとにらんだブラントさんの家にしつこく押しかけてシグマ協会にあるのと同じステレオを見つけます。わざわざ雨の日を選んで出かけて傘を間違えるワザもコロンボさん一流の捜査法。そして最終回を思わせるシグマ協会でのラスト・シーンには感動します。「金貨の問題」をブラントさんに答えるとコロンボさんは自分のことを語りだします。自分の周りにはいつも頭の良い人間がいました。刑事になった時もそうでした。「で、考えましたよ。自分はセッセと働いて時間かけて、本を読んで、注意深くやればモノになるんじゃないかってね。なりましたよ・・・」「私はこの仕事が心底好きなんですよ」う〜ん、このセリフは本当にジーンときます。ファンとしてはコロンボさんの仕事に対しての気持ちを知りたいと思っていたので。素直で真面目なコロンボさんです。だからあんなにしつこく犯人につきまとい嫌われても挫けないし、それでいてなぜか憎めないし。
さて、今回の天才ブラントさんとの対決は、これまた捜査の天才コロンボさんが見事に解決してしまう。しかし最後の最後でブラントさんは犯人しか知り得ない事実をポロッと白状してしまうのが不思議です。孤高の天才ブラントさんのプライドゆえか、またはコロンボの頭脳に敬服しての行動かどっちにしても犯人がコロンボさんに親近感を抱いたという、またしてもコロンボさんにとって幸運な展開なのでした。え〜、それ以外にも見所がたくさんあるのですが、まずコロンボさんが秘書のジョージと会うレストランのウエイトレスがジェイミー・リー・カーティス。まだ映画デビュー前の彼女は、すごく怖い役です。のんきにドーナツを持ってレストランに入ってくるコロンボさん(マナーがなってないかも・笑)の食べかけのドーナツを取り上げてから、憮然としてオーダーを聞きます。で、コロンボさんは懲りずに「ドーナツね」と答えるんです。まるでコントみたいで大笑いです(笑)それから秘書のジョージが夜遊びに出かけるとスージーという女の子に会うのですが、この子がイカレてるというより悩んでる。どう見てもハイになっているみたいなんですよね。そこにコロンボさんがやって来て捜査が始まる!イカした音楽がガンガン流れるクラブは、まさに70年代を感じます。このシーンも笑えます。わずか3作品で終わってしまったシックス・シーズン。寂しい限りですが、この後の橋渡し役になってセブンス・シーズンが作られることになったそうですから悪いことばかりじゃなかったはずですよね。



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ラベル:コロンボ
posted by まほ at 22:24| Comment(5) | 第38回 殺しの序曲 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご紹介させていただきました
Posted by 無料 at 2008年01月24日 19:00
今日見ました〜!これ好きだったんですよう!
ラストで犯人とコロンボのふたりだけで語り合うシーンは何度見てもいいです。天才ゆえの孤独を抱えて生きてきたブラントが初めて心を開き、尊敬と安らぎを感じた相手がコロンボだったのかも。そこへの複線かどうかはわかりませんが、「シグマ協会」最年少の女の子がコロンボに「キミは頭もいいけど可愛くてキレイだね」と言われてとっても嬉しそうだったが印象的でした。彼らは子供の頃からIQの高さだけを評価され、それ以外の人間性や個性については無視されてきたのでしょうね。
今回唯一コロンボに厳しい視線を送っていたウエイトレス(笑)がジェイミー・リー・カーティスだったということに初めて気がつきました!最後に再放送で見たときも多分知らなかったと思います。こういう楽しみもこれからどんどん出てきますね!
それにしてもコロンボの名台詞がたくさん出てきましたねっ。いちいち書き留めておきたくなります〜。
Posted by ぞーい at 2009年09月20日 16:58
ぞーいさん、こんにちは。
私もこの作品は大好きです。コロンボさんが
自身の仕事について語ったのはめずらしくて
それが、ちょっと感動的で良かったです。
シグマ協会の女の子に「可愛くてキレイ」って
言うコロンボさんは女心がわかる人かも(笑)

刑事コロンボでは、犯人と尊敬しあう関係に
なる作品が多いです。それはコロンボさんが
本当のプロの刑事であることが大きいですね。
誰に対しても優しくフレンドリーで、そして
見かけ油断キャラ?というのもポイントかも。







Posted by まほ at 2009年09月21日 11:39
●この作品、高く評価している人も多いようですが、ボクはもう一つだと感じています。最後のあれはないだろう、というのが正直な感想です。

●ただ、合間にあるコロンボの述懐は非常に興味深いです。「天才」クラブの人に「こつこつ仕事してきた」と言ってるのがいいのかも。さらに、そのコンセプトが第一話からほとんど変わってないのが驚きです。

●天才さんたちの推理は「おいおい」といいたくなるモノばかりでしたね。それから、お二人がおっしゃるように、あの女の子の反応がかわいいです。

●無断でやめずに次のシーズンがあったわけですな。あの翻訳は見事です。
Posted by コロンビー at 2009年10月27日 17:32
コロンビーさん、こんばんは。
天才クラブの人たちの推理が面白いですよね。
それを聞いてるコロンボさんが気の毒でした。

コロンボさんはご本人が言うように努力の人。
コツコツと時間をかけて仕事に打ち込んだ末
天才さんも驚くプロの刑事になったんですよね。

コロンボさんは外見に似合わず?女性に優しい。
年頃の女の子の気持ちもわかるイケメンです。
Posted by まほ at 2009年10月28日 21:19
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