2007年04月06日

第30回 忘れられたスター

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

忘れられたスター

FORGOTTEN LADY


172.jpg


日本放送 77年1月

脚本・・・ウィリアム・ドリスキル
監督・・・ハーベイ・ハート
ゲスト・・・ジャネット・リー



今回のカミサン(?)

ダンスもイケるし、歌も上手い。コロンボはどっちもダメ。特に歌はオンチ!



ストーリー

往年のミュージカル映画の名シーンを集めた「ソング&ダンス」という映画が公開されて大ヒットし、今は引退同然のかつての大女優グレース・ウイラー(ジャネット・リー)はこのチャンスにカムバックしようと当時のパートナーのネッド・ダイアモンドに話をつけ彼の演出と振り付けで、ブロードウェイでのミュージカル上演を企画していました。
しかしグレースの夫で今はリタイアしている医学博士のウィリスは、なぜか彼女の計画に反対します。裕福な夫がミュージカルの資金を出してくれると信じていたグレースでしたがそれが受けられないと知って落胆し夫の殺害を計画します。
その夜11時から、いつものようにグレースは屋敷の中の試写室で自分の映画を見ていました。
その途中、執事のレイモンドの目を盗んでガレージの車から拳銃を持ち出し2階の夫の部屋へ。
睡眠薬でぐっすり眠っている夫の手に拳銃をに握らせて引き金を引くと部屋の中から鍵を閉めたグレースはバルコニー近くの木に飛び移り、すばやく1階の試写室に戻りました。ホッとした彼女がスクリーンを見るとフィルムが切れて画面が真っ白になっています。慌ててそれをつなぎ続きを見終えると午前1時になっていました。執事が現れると何事もなかったように取り繕い自室に帰ったグレース。その後、執事によって夫ウィリス博士の死体が発見されコロンボが出動。深夜どやどやと警察関係者も多数グレース邸を訪れます。自殺の線で捜査は進んでいきますがウィリス博士が睡眠薬を飲んでいたこと、ベッドで読んでいた本の内容のこと、また拳銃を取りにガレージに行ったのなら汚れているはずのスリッパがキレイだったこと、など次々とコロンボには疑問に思えてくるのでした。確かにウィリス博士自身、前立腺の手術のことで悩んでいた可能性もあるにはありましたが職業がら、それほど心配することはないという事実も知っていたはずです。
どう考えても自殺ではない、ならば誰が彼を殺したのか、執事でもメイドでもないとすれば犯人はグレースではないのか? そんな時ウィリス博士のカルテを探していたコロンボは、もう一つのカルテを見つけます。患者の名前は「ロージー」となっており、この名前はグレースがお気に入りの映画「ウォーキング・マイ・ベイビー」で演じた役名でした。それによるとグレースは重い病気でとてもミュージカルを出来る状態になく、それを知っていた夫ウィリス博士は彼女のカンバックに反対していたのでした。余命2ヶ月。グレースの病気は記憶力が低下していくというものでした。
「一緒に映画鑑賞を」とグレース邸に呼ばれたコロンボ。そこにはパートナーのネッドも来ていてグレースに言うべき今回の事件の決着をネッドに聞かせます。もう夫を殺したことさえ忘れているグレース。ネッドは自分がウィリスを殺したとグレースに告げ自らコロンボに同行します。2ヶ月グレースの命がある限りは自分が罪をかぶろうと思ったのでした。



感想

フィフス・シーズンは、この忘れられたスターから始まりました。気合の入った2時間バージョン。
ゲストも素晴らしく「サイコ」のジャネット・リー!彼女があんなに楽しげなミュージカルにも出ていたことは知りませんでした。そしてジョン・ベイン。そして、そしてモーリス・エバンス。
なんと彼は「猿の惑星」でザイアス博士を演じた人だそうです。今回は執事レイモンドの役でした。
それから、コロンボの愛車プジョーはもちろん愛犬「ドッグ」も出てきます。テンコ盛りの楽しさ!
まず、グレース役のジャネット・リーさん。華がある往年の大女優という役柄がピッタリでした。
それと、ちょっと年を取って今は悲しい境遇に置かれているという設定も、また実にリアリティがありました。一般ピープルには想像もつかない「女優」という職業の裏と表。過去の栄光よもう一度と夢を追ってしまい殺人まで犯してしまう彼女の人生って。考えようによっては自分勝手でワガママ。
でも、そうせざるをえない女優の性みたいなものが感じられました。そして、グレースの場合は病気が進行し自分のやったことを忘れてしまう、というのもコロンボではめずらしい展開でした。
めずらしいと言えば、刑事コロンボ史上、ただ一人逮捕されなかった犯人がこのグレース・ウィラー!かわりにネッド・ダイヤモンド(ジョン・ベイン)が逮捕されるんですよね。ここは泣けます〜。
愛するグレースの身代わりになろうとするネッド。カッコイイです。吹き替えは仮面ライダーなどのおやっさん役の小林昭二さん。確かにグレースは可愛い女です。守ってあげたくなる気持ちわかります。
さて、この作品で一番の見所?はコロンボさんのダーク・スーツ&蝶ネクタイ姿です!グレース邸に招かれてオシャレして来るんですが、なかなかカッコイイんですよ!ちなみにカミサンも呼ばれていてもしかしたらミセス・コロンボの顔を拝めるかと期待させるんですが今回も当然ですが出てきません!
そりゃ、犯人を逮捕するという重要な状況にカミサンは連れてこないよなぁ、やっぱり(笑)
え〜、テンコ盛りのこのエピソードではコロンボさんが警察の射撃テストを受けていなくて怒られるというシーンがあります。けっこう面白いので、もっとちゃんとやったら良かったかもと思うんです。隅っこのほうに追いやられてる感じなので、もったいないです。コロンボと女優対決は過去にもありセカンド・シーズンの、偶像のレクイエムもかつての大女優との共演でした。これってピーターさんのご要望かしら?コロンボさんは映画スターに会えて嬉しそうなんですよね。ラスト・シーンはまるで映画のようです。グレースとネッドの会話、最後のコロンボさんのセリフ、どれをとっても映画っぽい。これでハッピーエンドなら良かったんですが、刑事コロンボの場合はそうはいきませんよね。

posted by まほ at 17:20| Comment(5) | 第30回 忘れられたスター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ラストの切なさではコロンボの中でも屈指の作品なんじゃないでしょうか? ジャネット・リーさん、若さは失ってもやはり骨格がきれいだと感じました。特にホームパーティで、淡いピンクのドレスに同色のターバンをつけている姿。70年代ああいうターバン姿の女性、化粧品のCMどでよくみかけました。芸能界復帰はおろか、命さえ長くない妻に残酷な現実を知らせまいとして殺されてしまう元ドクターのご主人。
自ら犯人の汚名をかぶって昔の恋人を守ろうとするネッド。本当にかっこいい。これほど男性の愛に恵まれているグレースが少しうらやましいです。
Posted by 美以 at 2010年05月10日 19:27
ラストの切なさではコロンボの中でも屈指の作品なんじゃないでしょうか? ジャネット・リーさん、若さは失ってもやはり骨格がきれいだと感じました。特にホームパーティで、淡いピンクのドレスに同色のターバンをつけている姿。70年代ああいうターバン姿の女性、化粧品のCMどでよくみかけました。芸能界復帰はおろか、命さえ長くない妻に残酷な現実を知らせまいとして殺されてしまう元ドクターのご主人。
自ら犯人の汚名をかぶって昔の恋人を守ろうとするネッド。本当にかっこいい。これほど男性の愛に恵まれているグレースが少しうらやましいです。
Posted by 美以 at 2010年05月10日 19:27
美以さん、こんばんは。

おっしゃるとおり、ラストは本当に切ないです。
ジャネット・リーさんはスリムな体型ときれいな骨格が印象的ですよね。さすが大女優さんです。
男性がほっておけない可愛い女性なんですよね。
うらやましい限りです〜!


Posted by まほ at 2010年05月11日 21:08
まほさん、すみません。私の手違いか、同じ内容のコメントが2つ表示されてますね。

「映画を視ておいで。君の大好きなローズィを」

ネッドの声の小林昭二さんは「ウルトラマン」の「隊長」など子供番組のイメージが強いけれど、上記のようなセリフも冴えてますね。執事役のモーリス・エヴァンスは「奥様は魔女」では猛烈な魔法を駆使するヒロインの父の役でしたが、場違いなコロンボにちょっとまゆをひそめながらも上品に対応しています。この忠実な執事に看取られてグレースは最後の日々を過ごすのでしょうね。ジャネット・リーさんはヒチコック映画の美女として知られる人ですが、絶頂期を過ぎてからグレースのような役を演じることができたこては女優として幸福だったのではないでしょうか。
Posted by 美以 at 2010年05月17日 19:54
美以さん、こんばんは。

いえいえ、お気になさらずに・・・。
こうゆうこと時々あるんですよね。

小林昭二さんは「ウルトラマン」や「水戸黄門」などでご活躍でしたよね。本当にステキなお声です。執事役のモーリス・エヴァンスはサマンサの
お父さんだったんですか?見逃してました(笑)
そうですね、グレースはジャネット・リーさんにピッタリの役でしたよね。








Posted by まほ at 2010年05月17日 21:26
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