2007年07月21日

第35回 さらば提督

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

さらば提督

LAST SALUTE TO THE COMMODORE


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日本放送 77年10月

脚本・・・ジャクソン・ギリス
監督・・・パトリック・マクグーハン
ゲスト・・・ロバート・ボーン




ストーリー

オーティス・スワンソンは大きな造船会社を経営しており「提督」と呼ばれていました。今は娘のジョアナの夫チャーリー・クレイ(ロバート・ボーン)が社長になって実権を握り見かけは上手くいっているようでしたが実は「提督」はチャーリーの儲け主義が気にいらず密かに会社を売ってしまおうと考えていました。
その夜、スワンソンが自身の邸宅で殺されました。その後始末をするチャーリー。チャーリーは提督の服を着込みヨットで海に出て死体を捨てると潜水服に着替え自分だけ泳いで戻ってきます。
翌日、提督の船と死体が発見され警察が出動。コロンボもクレイマー刑事、新人のマック刑事とともに現場に向かいます。捜査を続けるうちに提督は船に自動操舵装置を取り付けようとした時船が傾いて後部の帆(ミズンブーム)がジャイブして頭を打ち死亡したのではないかと思われチャーリーの説明からも、つじつまは合っているように思われました。しかし解剖報告によると提督は水を飲んでいないことがわかり、これは海に落ちる前に殺されていたのではないかという疑問が湧いてくるコロンボ。殺人事件と断定したコロンボは提督の部屋をしつこく調べ犯行現場はこの場所ではないかとピンと来ます。そして犯人はチャーリーに違いないと。ところが、そのチャーリーが何者かに殺されてしまいます。いったい提督とチャーリーを殺した犯人は誰なのか。コロンボは提督の遺産相続について弁護士のケタリングなどに話を聞き真犯人をあぶりだそうと計画をねり、娘のジョアナ、提督の甥スワニー、弁護士のケタリング、造船所の女性エンジニアのリサ、造船所所長のウェインらを一堂に集めて、この事件についての謎解きを始めるのでした。提督スワンソンは孫ほども年の離れたリサと結婚の約束をしていました。しかしリサは金目当てだと思われるのがイヤで提督に遺言状を書き直させていました。新しい遺言ではリサはお金をまったく貰わず、ジョアナに少しだけ相続させて残りの財産は全て寄付してしまうというものでした。クレイマーとマック、そしてコロンボは「提督の時計」の音を集まった人々に聞かせて、その反応を見ていました。提督とリサが結婚する前に遺産を手に入れたい人物、それがこの殺人事件の犯人に違いありません。ジョアナに罪を着せ、彼女が犯人だと思い込んでいた夫のチャーリーをも殺した犯人は提督の甥のスワニーでした・・・。



感想

フィフス・シーズンも最後になりました。この、さらば提督はコロンボ史上最もめずらしい作品で今までになかった新しさでいっぱいです。いつもは一人で黙々と捜査するのが好きなコロンボさんですが今回はコンビを組んでお仕事するんです。クレイマー刑事は時たま見かけるキャラなんですがまったくの新人さんシオドア・アルビンスキー刑事が出てくるんです。彼のあだなはアイルランド系じゃないのにマックで、このマック刑事に手取り足取り教えてあげるのがコロンボさんの役目です。マック刑事は、まだ29歳のエリートで将来有望なナイスガイ。そんな彼と中堅どころのクレイマーそしてコロンボ先生!?とのやり取りが面白いのです。現場検証にしても証拠品にしても、いちいち確認するように大げさな態度で捜査を進めていきます。そんな中でコロンボさんは、きっと自分が年取ったことを感じたりしたことでしょう。実のところ、刑事コロンボ・シリーズはこのシーズンで終わりにしたいとピーター・フォーク自身、考えていたようです。そんなこともあってこの作品にはこれまでにない独特の雰囲気があります。まったり感があるというか、のんびり感があるというか。いつものようなしつこいキリキリした捜査をするわけでもありませんし。それはこのエピソードの監督がパトリック・マクグーハンであることが大きなポイントです。彼はフォース・シーズンの、祝砲の挽歌にゲスト出演して大好評を得ました。フィフス・シーズンでも、仮面の男に出演、監督もこなしコロンボ・シリーズには欠かせない人になっていました。今回でコロンボ最終回か?の噂がある中、定番にこだわらないチャレンジをして見せたのでした。アガサ・クリスティの「ポワロ」がやってみせるようなラストの事件解決の謎解き場面は本当に見ものです。「コロンボ」ファンであり「ポワロ」ファンでもある私には非常においしいシーンでした(笑)でもポワロほど明快じゃない所がコロンボさんらしいかも。そうゆうことは置いといて。この作品はとても楽しいものになってます。
みんなが犯人だろうと思っちゃうチャーリー役はロバート・ボーン(声・西沢利明さん)だし。娘のジョアナの吹き替えは東宝怪獣映画でおなじみの水野久美さん。提督の婚約者リサが座禅をしている横でマネするコロンボさんには大爆笑だし。犯人のスワニー役はサード・シーズンの、毒のある花に出ていたフレッド・ドレイバー(声・佐藤英夫さん)はフォース・シーズンの、5時30分の目撃者にも出ていました。弁護士のケタリングさん、提督役の俳優さんも前にコロンボに出てましたね。事件を解決して最後の最後、小さなボートに一人乗って沖に漕ぎ出すコロンボさん。「さよなら〜」って思わず声をかけたくなりますが、いえいえどうして「もうちょい、やらせてよ」と言いながら不滅の刑事!コロンボさんはカムバックすることになるのです(笑)。


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posted by まほ at 21:30| Comment(1) | 第35回 さらば提督 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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