2007年04月15日

第33回 闘牛士の栄光

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

闘牛士の栄光

A MATTER OF HONOR



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日本放送 77年10月

脚本・・・ブラッド・ラドニッツ
監督・・・テッド・ポスト
ゲスト・・・リカルド・モンタルバン


今回の親戚

結婚11年目のイトコ(そうゆう記念日がカミサンは大好き)



ストーリー

メキシコの国民的英雄である闘牛士のルイス・モントーヤ(リカルド・モンタルバン)はケガで引退した今でもなお皆のヒーローでした。広い邸宅と牧場を持って優雅に暮らす彼はかつての栄光と名誉を楽しみながら生きているのでした。
ある日若い牧童のクーロがモントーヤの牧場で暴れ牛に立ち向かいケガをする事件がありました。その時クーロを助けるために闘牛場に入ったのはクーロの父親エクトールとモントーヤでした。翌日エクトールは突然荷造りを始め牧場を出て行くとモントーヤに告げます。エクトールは長年モントーヤの相棒をつとめ牧場で働いてきた男でした。しかしモントーヤはクーロにケガをさせた暴れ牛マリネロを自分が殺して始末をつけると言い出し、それが息子のためになるとエクトールを説得。2人で闘牛場に向かいました。するとモントーヤは何を思ったのかエクトールの足に麻酔銃を撃ち、ふらふらになったところで暴れ牛マリネロを闘牛場に放したのでした。エクトールの死を見届けたモントーヤは車でアメリカの講演に出かけてしまい、エクトールが死んだのは誰もいない牧場で息子の仇討ちをしようとしてマリネロに殺されたものとメキシコ警察では思っていました。
ちょうどその頃カミサンが当てた「缶詰買ってメキシコへ行こう」ツアーでメコシコを訪れていたコロンボ夫婦。一人、自分の車で観光していたコロンボは運悪く追突事故を起こして車を持って行かれ困っていました。そこへ現地の警察官サンチェスが現われます。彼はコロンボが解決した例の事件「豪華客船殺人事件(歌声の消えた海)」のことを知っていてぜひ話を聞きたいと引きとめます。
車の件も速やかに解決するからと約束したサンチェスは事件現場のモントーヤの牧場にコロンボを連れていきます。現場を見たコロンボには次々と疑問がわいてきます。まず暴れ牛のマリネロは8000ドルもする高価な牛で、モントーヤに忠実なエクトールが黙って殺そうとしたというのはどう考えても理解できません。エクトールが荷物をまとめて出て行こうとしたのも不自然です。
及び腰の現地警察は国民的アイドルのモントーヤの捜査をいやがり、しぶしぶコロンボが助っ人に加わります。サンチェス警部に頼み込んでエクトールの死体を解剖させて足に注射針のあとも発見。
犯人はモントーヤに間違いないが、動機がわかりません。そこでコロンボは退院したばかりのクーロに話を聞いてみると少しですが動機のようなものがわかりかけてきました。コロンボはクーロに協力を頼み一芝居うつことにします。コロンボとサンチェスがモントーヤ邸を訪ねるとクーロがマリネロと勝負するために闘牛場に入っており大騒ぎになります。モントーヤが駆けつけるとクーロは打ち合わせどうりにマリネロを放したあと逃げてしまい、闘牛場の中にはモントーヤとマリネロだけになります。
しかしマリネロと向き合ったモントーヤは恐怖のあまり足がすくんで動けなくなってしまうのです。
クーロがケガをした日、助けたのは父親のエクトールでモントーヤは今日と同じ状態だったのです。かつての英雄のみじめな姿を見られたモントーヤ。殺人の動機はこれだったのです。全てを見ていたコロンボは何も告げずに去っていくモントーヤの姿をただ見つめるだけでした。



感想

フィフス・シーズンのおなじみ「コロンボ史上初」企画。今回は異国編です。舞台はメキシコです。フォース・シーズンで放送された、歌声の消えた海の続編とも思えるこのエピソードは独特の雰囲気で楽しませてくれます。なぜかメキシコで愛車プジョーに乗っているコロンボさん。あの時の豪華船はフェリーだったんでしょうか?それはともかく楽しそうに走っていると追突事故を起こしてしまって車はどこかに持って行かれてしまいます。冗談じゃないカミサンがホテルで待ってるんだよと言っても聞いてもらえない。コロンボが豪華客船の歌い手殺人事件を解決した話を聞きたがるサンチェス警部とコンビを組んで現地の事件の捜査をするはめになるのです。このサンチェス警部がイイ味出してます!コロンボに色々アドバイスされたことをやろうとするんですが、もしドジをふんだりしたら自分の首が飛んでしまうと心配しつつ出来ることは誠実に実行して、部外者であるコロンボが片付けてくれたら助かるなぁ、とホントは思っていたりして(笑)なにしろサンチェス警部には美人の奥さんと子供が2人いるから家族を養うのは大変ですよね。でも一緒に働くうちにだんだん友情も芽生えてくるんですよ。お互いを尊敬しあうようになってイイ感じになるんです。このサンチェス警部はコロンボシリーズのキャラクターの中でも最も愛すべき人の一人だと思います。吹き替えは新克利さん。ピッタリの名演!さて、今回のゲスト、モントーヤ役のリカルド・モンタルバン氏は「スター・トレック、カーンの逆襲」などで有名な方。私が一番印象に残っているのは「新・猿の惑星」でサーカス団をやっていた親切なアルマンド役です。みなしごになったシーザー(猿)を助けてくれるんですよね。このモントーヤ役はまさにリカルド・モンタルバンのための役だったそうです。メキシコ生まれで、メキシコ訛りの英語を話すのが重要だったそうです。背筋がいつもピンとのびて年を取っても颯爽としている姿はまさに故国の英雄。日本人にはよくわからないメキシコの闘牛なので、その闘牛士がどんなことを考えているのかは見当もつきませんがラストのコロンボとモントーヤが無言で別れて行くシーンは胸に迫るものがあって刑事と犯人という、まったく逆の立場の人間どうしの心の中に通じ合う何かがあった気がします。吹き替えは庄司永建という方で、ベテランの俳優さんです。西部警察の二宮係長役や時代劇でご活躍。モントーヤの牧場で「人間にも牛にも知られた男」気のいいミゲル役の吹き替えはあのバカボンのパパ雨森雅司さん。彼の声を聞くだけでなごんじゃうんですよね。結局カミサンはメキシコに来ているにもかかわらず仕事の虫のコロンボさんと楽しく過ごすこともできずにイトコの結婚記念日があるからって先にバスで帰っちゃう!仲良いのか悪いのか不思議な夫婦です。コロンボさんとカミサンは・・・。


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posted by まほ at 21:33| Comment(0) | 第33回 闘牛士の栄光 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月12日

第32回 仮面の男

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

仮面の男

IDENTITY CRISIS



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日本放送 77年9月24日

脚本・・・ウィリアム・ドリスキル
監督・・・パトリック・マクグーハン
ゲスト・・・パトリック・マクグーハン、レスリー・ニールセン


今回のカミサン

お気に入りの曲は「蝶々夫人」とロック!


ストーリー

経営コンサルタントの仕事をしているネルソン・ブレナー(パトリック・マクグーハン)は実はCIAの情報部員で西部地区責任者でした。彼は死んだと思っていたかつての相棒から突然、脅迫を受けます。その相棒ジェロニモ(レスリー・ニールセン)もCIA情報部員で彼らは「二重スパイの内職」を繰り返して大金を稼いでいた仲でした。
ジェロニモは3年前に受け取るはずだった仕事の分け前を要求し、もしブレナーが拒否すれば全てをCIAにバラすと言うのでした。ブレナーは支払いを約束し、その前に一仕事してくれとジェロニモに儲かる話を持ちかけます。スタインメッツという謎の「行商人」の使いの男に合いマイクロフィルムを買い取る商談をしろというものでした。その晩「追いはぎ天国」と呼ばれる海岸で使いの男メルビルと合って話をつけたジェロニモの前に、いきなりブレナーが現われます。
ブレナーはジェロニモを鉄棒で殴打し殺害してしまいます。遺体が発見され警察が捜査を始めてコロンボも「追いはぎ天国」にやって来ます。そして被害者がわざわざ上着を脱がされている事に疑問を持つのでした。コロンボは被害者がヘンダソンという偽名を使っていたということから色々と調べますが、はっきりしたことはわかりません。しかし本物のヘンダソンが勤めている会社の証言からネルソン・ブレナーとの関係が明らかになってきます。ブレナーの仕事先や自宅に押しかけつきまとうコロンボでしたが彼が熱心にブレナーを追いかければ追いかけるほど事態は悪化します。
ブレナーはCIAに訴え、ついにはCIA上層部からコロンボに圧力がかかるのでした。
しかしどんなに考えても怪しいのはブレナーであると確信したコロンボ。ブレナーは殺人事件の夜は会社にいて取引先のデフォンテ社長のために演説原稿をテープに録音していたと言いアリバイを主張。そのテープを聞いたコロンボはベネチアンブラインドを閉める音や中国がオリンピック不参加であるというニュースが出てくるのは、これを録音したのは事件当夜ではなく翌朝の6時以降に間違いない。事件当夜には中国のオリンピック不参加はまだニュースで発表されていなかったのでした・・・。



感想

フォース・シーズンの、祝砲の挽歌で意気投合したピーター・フォークとパトリック・マクグーハン。この二人がまたコンビを組み、今回は出演さらに監督と絶好調で取り組んだのがこの仮面の男です。この作品は刑事コロンボ史上初(フィフス・シーズンは史上初が多いです)のわかりにくさです。まず、犯人がCIAの二重スパイという職業であること。それ自体はカッコイイ響きですが庶民にはどんなことをしているのかイマイチわからない。コロンボさんもCIAの部長さんに合った時には「スパイってどんな事するの?ジェームズ・ボンドみたいな事?」と質問しちゃってるくらいです。そうすると部長さん「今はスパイなんて言わない。オペレーターと言うんだよ」などと答えるんです。何を聞いても「忘れることだ」の一点張りで、でもコロンボさんはくじけない。部長さんにむかって「あ〜、あと一つだけ」とやるのを忘れないのです。さすがだ〜!(笑)ちなみにこの部長さんの役は「奥様は魔女」でダーリンの上司ラリーをやっていた方。豪華なゲストのこのエピソードなんですがヘンダソンと名乗るジェロニモ役はレスリー・ニールセン!出だしの電話「コロラドは川、ジョロニモはインディアン」という会話がスパイっぽくて面白いんですよね。吹き替えは家弓家正さんでシブイ!ちょっと見は悪い人に見えないのは「裸の銃を持つ男」だからでしょうか?でもすぐに殺されちゃう。スパイの役がピッタリのパトリック・マクグーハンは「秘密諜報員ジョン・ドレイク」というドラマでスパイのジョン・ドレイク役を演じており、まさに水を得た魚のようです。彼は「プリズナーNo・6」というカルト的人気のTVドラマにも出ていて、クールでシュールな役柄がお得意かも。あの独特の目つき、話し方などカッコイイんですよね。彼が演じるブレナーとジェロニモが遊園地で会うシーンは見所の一つです。射撃のコーナーでは二人そろってパーフェクトをやってのけ景品の大きなパンダちゃんのぬいぐるみをゲットする!そして次のシーンでは知らない女の子にそのパンダちゃんをあげてしまう。優しいブレナーおじさんです。彼がちょっと微笑むのが意外と可愛かったりします。吹き替えはご存知水戸黄門の佐野浅夫さん。祝砲の挽歌では硬派のマクグーハン、今回は軟派?なマクグーハンでしたが上手いです。でもホンモノのマクグーハンの声はかなり違うらしいですが、私は大満足です、はい。さて「謎の行商人」スタインメッツという老人が出てきます。これはいわゆる二重スパイの片割れ。ブレナーと大いに関係がありますが、ここで書いてしまうとネタばれしてしまうので止めておきます。この作品、コロンボ組勢ぞろいが見られるのも嬉しいです。クレイマー刑事のブルース・カービイー、デフォンテ社長役のヴィト・スコッティ、クラブ・シンドバットのマスター役のヴァル・アヴェリー。御馴染みの皆さんが出てきて本当に楽しいのです。ラストのコロンボとブレナーの会話が今もって謎でわかったような、わからないような。そしてブレナーのあっけない自白も不思議なんですよね・・・。


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ラベル:刑事コロンボ
posted by まほ at 22:35| Comment(0) | 第32回 仮面の男 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月08日

第31回 ハッサン・サラーの反逆

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

ハッサン・サラーの反逆

A CASE OF IMMUNITY


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日本放送 76年12月

脚本・・・ルー・シャウ
監督・・・テッド・ポスト
ゲスト・・・ヘクター・エリゾンド



今回の親戚

タキシードを借してくれた義弟(ジョージか?)



ストーリー

ロサンゼルスにあるスワリ国総領事館の総領事代理ハッサン・サラー(ヘクター・エリゾンド)は若き国王カマルが西洋諸国とのオープンな交流を望んでいることを快く思っていませんでした。カマル国王がアメリカを訪問する前日、カマルを支持する若者たちを不快に思っていたサラーは連日、門の前でデモをしている彼らを犯人にするために領事館内での爆発事件を起こします。サラーは部下のハビーブ(サル・ミネオ)と共謀して警備隊長のユセフを自室に呼び出し殺害しアリバイを作るためにロス警察に向かいます。そこで明日到着するカマル国王の警護の打ち合わせをしていたサラーにユセフを装ったハビーブから電話がかかります。その後ハビーブは予定どうりに金庫を爆破し車で逃走しました。ロス警察での警護の打ち合わせには偶然にもコロンボが来ておりサラーと挨拶をかわします。警察幹部の前でサラーは完璧なアリバイを作ったのでした。
ユセフ殺しの捜査が始まりコロンボも領事館に入ります。調べれば調べるほど不審な点が数多くあってまずベテランの警備隊長が銃も抜かずに不用意に後ろから殴打されていること、金庫を爆破して書類を出し燃やしたはずなのに、その燃えかすの上に爆発時に落ちてきた天井のしっくいやホコリがつもっていたこと、ユセフが3時のコーヒーを一口も飲んでいなかったことなどから殺人事件が起こった時にはまだサラーが領事館内にいたのではないか、とコロンボは疑うようになるのでした。事件の当日もデモをしていた学生の証言から車で逃げた共犯はハビーブだとわかり行方を捜していたコロンボでしたが、密かにサラーはハビーブを呼び出し車の事故に見せかけて殺害してしまいます。ハビーブの遺体が発見されパスポートや札束と一緒に壊れたメガネが見つかりました。遺体はメガネをかけていましたが調べてみるとコンタクトもしていたことがわかりました。これは殺人事件だと言うコロンボ。ハビーブが殺された時間のサラーは自室にいたと言っていますが彼の車の走行距離が増えているのはおかしい。コロンボは犯人はサラーだと確信したものの「外交官特権」なるものがあって部外者は手が出せない。しかもサラーはコロンボの上司に圧力をかけてきてこれ以上、捜査することやまして逮捕することなどは国家間の問題になってしまうので不可能です。コロンボはどうするのか?
これが最後とばかりに領事館を訪れたコロンボ。サラーに謝罪をするかに見えましたが超強力なワナを仕掛けます。逮捕されないと知ったサラーは事件のことをほのめかし「君は良くやった」などと言ってハマキやお茶を勧めます。と、そこに現われたのは帰国したはずのカマル国王!ドアの外で二人の会話を聞いていたのでした・・・。




感想

この、ハッサン・サラーの反逆はコロンボ史上初めてのシチュエーション。コロンボさんと異国のサラーさんとの対決です。舞台は領事館です。スワリ国総領事館の総領事代理、と言えば超大物で国内外で権力を持っているすごいお方。このスワリ国というのは服装から判断するとアラブ系の国であることは明白できっと大金持ちで、戒律が厳しいお国柄なのでしょう。ハッサン・サラーは伝統的な考え方の持ち主で今のカマル国王のやり方が気にいらないようなのですが、それにしても同胞を殺すのはいけません!
まして国王がやって来る時期に、そんなことはやるべきじゃない。いったいどんなメリットがあるのか私にはわかりません。国王支持の過激派をこらしめたって効果はないと思うんです。それで国王の地位があやうくなるのを狙ったのか?そのへんの動機が今ひとつわかりかねます。それはさておき、お話は良く出来の1本です。難攻不落のハッサン・サラーをどうやって逮捕、および自白させるのかが一番の見所でした。でも仕事熱心なコロンボさんのことですから、けしてひるんだりしません。いつもどうりしつっこくサラーさんにつきまといます。ちょくちょく領事館にやって来ては独自の捜査をするのです。
呼ばれてもいないパーティにまで顔を出して、激怒したサラーさんに強制退去を命じられる(笑)ラストは「私、クビになっちゃいます」とサラーさんに泣きつきます。そんなコロンボさんに騙されて領事館に入れたサラーさん、運のつきです。二人で事件について語るうちに逮捕されないとわかってるサラーさんはペラペラと余計なことをしゃべってしまいます。そしたら国王が現われて〜、残念〜!いや、とにかくラストは痛快です。こんな権力者を逮捕したというエピソードは他にはありません。
さて、そんな大物ハッサン・サラーを演じたのがヘクター・エリゾンド1936年生まれの彼は当時39歳。貫禄があります。そしてアラブの民族衣装が良く似合います。今でもご活躍で現在公開中の「プリティ・プリンセス2」にもご出演だそうです。「プリティ・ウーマン」にも出ていたそうです。TVドラマでは近年「シカゴホープ」にも出ていました。吹き替えは井上孝雄さん。最高です。大好き。ちなみに「シカゴホープ」の時は愛川キンキンが吹き替えてたような気がします。ヘクター・エリゾンドって人は色んな人種を演じ分けるのがお得意らしく、このサラー役もかなり板について上手いです。今回なんと言っても面白いのは「異国人」の間で働くコロンボさんの姿です。マナーもなにも気にしない彼は調理室にズカズカと入っていく(王様の料理を作っている最中です!)そして料理をご馳走になる!気取らないオバサン体質が、かえって憎めないんですよね。平気でサラーさんの衣装をふんずけたり貴重な歴史的お宝を落としそうになったり、とドリフのコントも真っ青の見所が一杯なのです。



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ラベル:刑事コロンボ

2007年04月06日

第30回 忘れられたスター

フィフス・シーズン

刑事コロンボ

忘れられたスター

FORGOTTEN LADY


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日本放送 77年1月

脚本・・・ウィリアム・ドリスキル
監督・・・ハーベイ・ハート
ゲスト・・・ジャネット・リー



今回のカミサン(?)

ダンスもイケるし、歌も上手い。コロンボはどっちもダメ。特に歌はオンチ!



ストーリー

往年のミュージカル映画の名シーンを集めた「ソング&ダンス」という映画が公開されて大ヒットし、今は引退同然のかつての大女優グレース・ウイラー(ジャネット・リー)はこのチャンスにカムバックしようと当時のパートナーのネッド・ダイアモンドに話をつけ彼の演出と振り付けで、ブロードウェイでのミュージカル上演を企画していました。
しかしグレースの夫で今はリタイアしている医学博士のウィリスは、なぜか彼女の計画に反対します。裕福な夫がミュージカルの資金を出してくれると信じていたグレースでしたがそれが受けられないと知って落胆し夫の殺害を計画します。
その夜11時から、いつものようにグレースは屋敷の中の試写室で自分の映画を見ていました。
その途中、執事のレイモンドの目を盗んでガレージの車から拳銃を持ち出し2階の夫の部屋へ。
睡眠薬でぐっすり眠っている夫の手に拳銃をに握らせて引き金を引くと部屋の中から鍵を閉めたグレースはバルコニー近くの木に飛び移り、すばやく1階の試写室に戻りました。ホッとした彼女がスクリーンを見るとフィルムが切れて画面が真っ白になっています。慌ててそれをつなぎ続きを見終えると午前1時になっていました。執事が現れると何事もなかったように取り繕い自室に帰ったグレース。その後、執事によって夫ウィリス博士の死体が発見されコロンボが出動。深夜どやどやと警察関係者も多数グレース邸を訪れます。自殺の線で捜査は進んでいきますがウィリス博士が睡眠薬を飲んでいたこと、ベッドで読んでいた本の内容のこと、また拳銃を取りにガレージに行ったのなら汚れているはずのスリッパがキレイだったこと、など次々とコロンボには疑問に思えてくるのでした。確かにウィリス博士自身、前立腺の手術のことで悩んでいた可能性もあるにはありましたが職業がら、それほど心配することはないという事実も知っていたはずです。
どう考えても自殺ではない、ならば誰が彼を殺したのか、執事でもメイドでもないとすれば犯人はグレースではないのか? そんな時ウィリス博士のカルテを探していたコロンボは、もう一つのカルテを見つけます。患者の名前は「ロージー」となっており、この名前はグレースがお気に入りの映画「ウォーキング・マイ・ベイビー」で演じた役名でした。それによるとグレースは重い病気でとてもミュージカルを出来る状態になく、それを知っていた夫ウィリス博士は彼女のカンバックに反対していたのでした。余命2ヶ月。グレースの病気は記憶力が低下していくというものでした。
「一緒に映画鑑賞を」とグレース邸に呼ばれたコロンボ。そこにはパートナーのネッドも来ていてグレースに言うべき今回の事件の決着をネッドに聞かせます。もう夫を殺したことさえ忘れているグレース。ネッドは自分がウィリスを殺したとグレースに告げ自らコロンボに同行します。2ヶ月グレースの命がある限りは自分が罪をかぶろうと思ったのでした。



感想

フィフス・シーズンは、この忘れられたスターから始まりました。気合の入った2時間バージョン。
ゲストも素晴らしく「サイコ」のジャネット・リー!彼女があんなに楽しげなミュージカルにも出ていたことは知りませんでした。そしてジョン・ベイン。そして、そしてモーリス・エバンス。
なんと彼は「猿の惑星」でザイアス博士を演じた人だそうです。今回は執事レイモンドの役でした。
それから、コロンボの愛車プジョーはもちろん愛犬「ドッグ」も出てきます。テンコ盛りの楽しさ!
まず、グレース役のジャネット・リーさん。華がある往年の大女優という役柄がピッタリでした。
それと、ちょっと年を取って今は悲しい境遇に置かれているという設定も、また実にリアリティがありました。一般ピープルには想像もつかない「女優」という職業の裏と表。過去の栄光よもう一度と夢を追ってしまい殺人まで犯してしまう彼女の人生って。考えようによっては自分勝手でワガママ。
でも、そうせざるをえない女優の性みたいなものが感じられました。そして、グレースの場合は病気が進行し自分のやったことを忘れてしまう、というのもコロンボではめずらしい展開でした。
めずらしいと言えば、刑事コロンボ史上、ただ一人逮捕されなかった犯人がこのグレース・ウィラー!かわりにネッド・ダイヤモンド(ジョン・ベイン)が逮捕されるんですよね。ここは泣けます〜。
愛するグレースの身代わりになろうとするネッド。カッコイイです。吹き替えは仮面ライダーなどのおやっさん役の小林昭二さん。確かにグレースは可愛い女です。守ってあげたくなる気持ちわかります。
さて、この作品で一番の見所?はコロンボさんのダーク・スーツ&蝶ネクタイ姿です!グレース邸に招かれてオシャレして来るんですが、なかなかカッコイイんですよ!ちなみにカミサンも呼ばれていてもしかしたらミセス・コロンボの顔を拝めるかと期待させるんですが今回も当然ですが出てきません!
そりゃ、犯人を逮捕するという重要な状況にカミサンは連れてこないよなぁ、やっぱり(笑)
え〜、テンコ盛りのこのエピソードではコロンボさんが警察の射撃テストを受けていなくて怒られるというシーンがあります。けっこう面白いので、もっとちゃんとやったら良かったかもと思うんです。隅っこのほうに追いやられてる感じなので、もったいないです。コロンボと女優対決は過去にもありセカンド・シーズンの、偶像のレクイエムもかつての大女優との共演でした。これってピーターさんのご要望かしら?コロンボさんは映画スターに会えて嬉しそうなんですよね。ラスト・シーンはまるで映画のようです。グレースとネッドの会話、最後のコロンボさんのセリフ、どれをとっても映画っぽい。これでハッピーエンドなら良かったんですが、刑事コロンボの場合はそうはいきませんよね。

posted by まほ at 17:20| Comment(5) | 第30回 忘れられたスター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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