2006年04月05日

第25回 逆転の構図

フォース・シーズン

刑事コロンボ

逆転の構図

NEGATIVE REACTION


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日本放送 75年12月

脚本・・・ピーター・S・フィッシャー
監督・・・アルフ・クジェリン
ゲスト・・・ディック・ヴァン・ダイク


今回の親戚

先月、結婚したイトコ
来月、結婚20周年パーティを開くカミサンの兄


ストーリー

ピュリッツアー賞を2回も受賞した有名な写真家ポール・ガレスコ(ディック・ヴァン・ダイク)は長年、妻のフランセスが口うるさく、わがままで自分を押さえつけているのが不満でした。連れ立って出かけたある日の午前中、妻を町外れの空家に連れて行き椅子に縛りつけ写真を撮ると直後に射殺してしまいます。写真に写った時計の針は午後2時にしておきました。刑務所帰りのアルビン・ダシュラーという男を金で雇い、妻を殺した空家を買わせていたガレスコはすでに死んでいる妻が誘拐されているように見せかけるためにダシュラーを利用します。そんなことは知らないダシュラーは打ち合わせの時間どうり朝10時にガレスコ邸に電話をかけます。
それが誘拐犯からの電話だ、ということにしたガレスコはメモに身代金の金額を書き残します。自分で作った脅迫状と妻の縛られた写真を見せて出版社から身代金を借りたガレスコはダシュラーのの自宅に向かい、留守を見計らって部屋に忍び込み妻を撮影したカメラや脅迫状を作った新聞紙などを置いて、約束した午後5時に廃車置場でダシュラーと落ち合いました。
ガレスコは「妻が誘拐された・・・」とダシュラーに告げると妻を殺害した銃でダシュラーを射殺し自分自身も足を撃ってから警察に通報しました。これでダシュラーが妻フランセスを誘拐し身代金を受け取りに来たところガレスコも殺そうとしたが反対に撃たれてしまった、というガレスコが考えた完璧な筋書きどうりになりました。現場に現れたコロンボは事件当時、廃車の中で酒を飲んでいた男トーマス・ドーラン(ヴィト・スコッティ)というホームレスの証言から2人が発砲した時間に多少のズレがあることに気づきます。殺されたダシュラーには殺人の前科はなく、出所してすぐに悪事を働くとも思えません。そして、コロンボが調べれば調べるほど不審な点が浮かび上がります。
最も気にかかることはガレスコが誘拐犯に会いに行った時に30分も遅れていることです。妻のことを心配しているならば遅刻するはずはありません。ガレスコが犯人では?と確信したコロンボは証拠の写真を逆手にとってガレスコをワナをかけます。妻フランセスが縛られた写真を裏焼きして時計の針が午前10時を指しているとガレスコに詰め寄ります。さて、これでガレスコは自白するでしょうか?
こちらも完璧な体勢で臨むコロンボの勝ち目はあるのでしょうか。

感想

この、逆転の構図はまさに見所満載の優れた作品です。ピーター・S・フィッシャーの脚本が最高で120分版という長さをまるで感じさせないのです。犯人役のディック・ヴァン・ダイクも素晴らしく才能にあふれた写真家というキャラクターがピッタリでした。このディック・ヴァン・ダイクさんは映画「メリー・ポピンズ」や「チキ・チキ・バン・バン」などで有名です。最近のTVドラマでも「Dr・マイク・スローン」で活躍している俳優さんです。吹き替えは新田昌玄さんです。時代劇で御馴染みですが吹き替えは本当にめずらしい。悪役っぽい方じゃないんですけどね。知的なところが良かったです。また出てる!のヴィト・スコッティ氏!今回は酔っ払いのホームレス役でした。彼は普段でもピーター・フォークとお友達らしのですが、このトーマス・ドーランという哲学者のようなホームレスの役は、まさにハマリ役。このドーラン氏に会うために教会に行くコロンボは見ものです。ホームレスに食事を振る舞う奉仕活動をしているシスターが、なんとコロンボさんの身なりを見ると例のコートに目が釘付け。ホームレス仲間と思われてしまいます。事情を話すと「変装して捜査!」と思い込んでしまうんです(笑)コロンボさんは否定せずに「どうも、どうも」と笑っていました。
もう一つ、ダシュラーが運転免許を取りに行った時に指導した自動車教習所の試験官も面白いです。この生真面目なミスター・ウィークリィーとコロンボのやり取りが爆笑なんですよね。なんたって仕事以外は、いい加減?なコロンボさんは一緒に車に乗っている間中、怒られてばかりでした。
しかし犯人のポール・ガレスコは冷酷な悪人だろうな〜。2人も殺しているし。おまけに若い助手の女の子とイイ仲になっているからなぁ。いくらりっぱな仕事をしていても私生活は別物なんですね。
さて、今回仕掛ける逆トリックは「なるほど」とうなる結末をむかえます。犯人のプライドの高さや才能をくすぐるようなラスト・シーンです。

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posted by まほ at 08:43| Comment(2) | 第25回 逆転の構図 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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